Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

Achrocanthosaurus

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アクロカントサウルス
Achrocanthosaurus atokensis

ついに!作りたい作りたいと言っていたものができました!(笑)
アクロカントサウルスでございます!

ティラノサウルスより少し前の時代の北米に棲息していた史上最大級の肉食恐竜です。
サイズ的には引けを取らないし昔から知られているのにも拘らず、ティラノやスピノ、それにギガノト、カルカロドントあたりに較べると昔からマイナーなんですよね…個人的には非常に寂しいのですが。

何といってもこの背鰭がたまりません!スピノももちろんカッコいい訳だけれど、派手になり過ぎないこの高さはもう絶妙であります!実際の全身骨格をご覧いただければあのカッコよさはご理解いただけるはず!
ただ、今回厄介だったのはまさしくこの背鰭^^;頸から尾の方までなだらかに繋がっていて、そこに変に段差がつ居ちゃうとそれっぽくないし、巧く見せないと単なるメタボになっちゃいますから(苦笑)

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目立つのはやはり背中ですが、顔もそれなりに拘りました。
福井の持っている全身骨格では割と特徴的な三角形のシルエットをしており、そのイメージが強いので、そちらに寄せました。
パーツは一緒でもアロとはだいぶ違う顔。コンカヴェナトールとはやっぱり近い感じかな~。

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本当はもっと太くて長い尾をしてるんで、もう少し伸ばしたいんですが^^;
尻尾が短いのもあってどうしても前傾になっちゃうんで、餌を食べてる感じに仕上げてみました。
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幽霊

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幽霊
Ghost (Japanese style)

職場で最近ちょっといらないFAXがたくさん来るもんで、折角だから季節ものを作っちまいましたよw
お昼休みの片手間でちゃちゃっと折ったのが結構いい感じになったんで、家に帰って和紙で本折りしたのがこれ。
ちなみにお昼に作った子は定位置ができたので職場に居ます笑。

この写真だと絶妙に浮いた感じになっていますが、実際には立てかけてます。流石にw

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尻尾(?)を曲げてあげるとこんな感じに座りよくなります^^
かなり極端な細面ですが、ちょっといじるとスフィンクスにできそうな気もする。

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ちょっといじるとクリオネも作れる気がする。

そしてアクロカントができない…(苦笑)
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オペラなひと♪千夜一夜 ~第四十四夜/烈女~

前回とは打って変わって再びシリアス系のひとを。

というかですね~今回はメゾなんですけど、なんでか知りませんがメゾはおっかない系のひとの登場確率が非常に高いんですね^^;シミオナートとかバルビエーリとかゴールとかドマシェンコとか…で、今回もご覧のとおりのタイトルで、ご多分に漏れず、というところ。
ま、メゾはおっかない役が多い訳ですから、それはどちらかと言えばプラスな要素ではある訳ですがw

Cossotto.jpg


フィオレンツァ・コッソット
(Fiorenza Cossotto)
1935~
Mezzo Soprano
Italy

と言う訳でコッソットです。
一口にメゾのおっかない系の役と言っても、ざっくりでいけば3パターンに分かれるような気がしていて、ひとつが異形の者と言うべき常人離れした人物(例えばアズチェーナ)、ひとつがファム=ファタル(カルメンとか)、もうひとつが特に戀敵に多い我の強い若い女かなと思っている訳ですが、彼女の場合は個人的にはこのうちの最後のジャンルのイメージが強いひとです。まぁ~兎に角気が強そうw

実際ものすごく気の強い人なのだそうで、リハなんかがうまく進まないとイライラしちゃって大変だったとか。元夫のバス歌手イーヴォ・ヴィンコ(クラバッシと並び、脇役歌手としては最高のバスの1人!このひとについてもいつか書きたい!)との間にはリハ中の笑ってしまうようなエピソード(呑気なヴィンコにコッソットのイライラが更に高まる系)も残っています。

バスティアニーニやカラスとの共演があるもんだから1920年代前半生まれみたいな気がしてきますが、とんでもない!随分若いです(笑)フレーニの1つ下、ブルゾンの1つ上、パヴァロッティやミルンズと同い年で、数年前には(いろいろな事情もあったようですが)来日してリサイタルをしたりオペラにも出ています。流石にもう相当お婆ちゃんでしたが(^^;まだ歌ってるのかな~。

<ここがすごい!>
変な話から始めますが、恥ずかしながら僕は最初コッソット聴いたときに、メゾだとは思いませんでした。てっきりソプラノかと…wもちろん低い方の声はしっかり出るし、そのあたりはメゾっぽい響きはあるのですが、僕の中でのメゾの声のイメージと言えば、さっき挙げたような歌手たちに代表されるような、音質からしてちょっと暗めで、倍音が多くてねっとりした感じ。で、そこからいくと彼女の声は物凄く明るくて、しかも澄んでいて、伊ものの美声のリリコのテノールやソプラノを聴いたときによく感じられる金属的な輝かしい響きのメゾというのが、なんとなくしっくりきていなかったんですね、物を知らないことに(^^;
ですが、コッソットのいろいろな音源を聴くうちに、彼女の煌びやかな声でこそ活きるメゾの役もたくさんあることに気づき、そうした役柄についてはいまでは彼女でなくては!と思うようにまでなってしまいました。特に素晴らしいのは戀敵!やはりオペラで描かれるような愛憎劇では、主人公たち以上にライヴァルが魅力的でなければ全然面白くない訳です。『サウンド・オヴ・ミュージック』の男爵夫人も魅力的じゃあないですか(笑)ああいうポジションのひと、筋から行けば悪役になってしまうのだけれども、報われない戀に悩むひとりの女性なんですよね。その悶々とした部分がまさに麗人というべき華やかな彼女の声で歌われることによって、むしろヒロインよりも肩入れしたくなってしまうような
憎たらしいけど魅力あるキャラクターになるのです。

声の輝かしさ、明るさへの言及が多くなりましたが、上記のような役でぴたっと来るのは、同時に彼女の声の持つ力強さを忘れてはなりません。まー強い声なんだこれがまた(笑)例えばヴァーグナー歌いのソプラノが持っている強靭さとはまた違う、1本芯が通っていると言いますか、強い意志を感じる声です。ソプラノの役柄でももちろん「強い女」、「できた女」っていうのはいない訳ではないですが、よりそうした感じがするのはメゾ、特にコッソットのような声は理想的だと言えるでしょう。

ヴェルディをはじめとするギラギラしたアツいイタオペにこそ、まさに打ってつけと言うところでしょう。そういう意味ではスペシャリストと言ってもいいかもしれません。

<ここは微妙かも(^^;>
あくまで私個人の意見ですが、やはり情熱的な戀敵のスペシャリスト的なところのあるひとなので、それ以外はちょっとどうかな~という部分があります。
例えば同じおっかない系でもアズチェーナは、世評こそ高いですが、何度聴いても僕の耳にはしっくりきません。や、いい声だし迫力も十分なんですよ。でもあのキャラクターのもつドロドロとした怨念とか怪しさと言うところで行くとあまりにも輝かしい。実はセラフィン盤を決定打にできないのは彼女が要因で、これがシミオナートやバルビエーリだったら!と思ってしまう。コッソットが凄まじい『イル・トロヴァトーレ』を聴くことができたので、認識が大分変わりました!とはいえこれも円熟してからの演奏で、やはりセラフィン盤での歌は何度聴いても若々し過ぎるし、歳が行ってからのほうがこの路線はいいですね(2014.8.20追記)。
ファム=ファタル系のカルメンも、妖艶な女の怖さというよりは、ホントにおっかないおねえちゃん(下手するとおばはん)になってしまうww
おっかない路線じゃないとなると更にキャラ違い度が上がっちゃいますね…ロジーナの怖いことと言ったら!本当に裏切ったら毒蛇になって来そうで、どう転んでもしおらしく私の幸せはどこに言ったの?なんて言いそうにないです(笑)
あ、けどズボン役はそれなりに聴かせますね!←微妙ポイントじゃない

<オススメ録音♪>
・アムネリス(G.F.F.ヴェルディ『アイーダ』)
アバド指揮/アローヨ、ドミンゴ、カプッチッリ、ギャウロフ、ローニ、デ=パルマ共演/ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団/1972年録音
ムーティ指揮/カバリエ、ドミンゴ、カプッチッリ、ギャウロフ、ローニ、マルティヌッチ共演/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団&合唱団/1974年録音
>いずれも甲乙つけがたい不滅の名盤。いや、メンバーも録音時期もほとんど同じなんで、最早これは趣味のレヴェルで、どっちの指揮が好みか、どっちのアイーダが好みか、そしてスタジオの音質とライヴの熱気のどっちを取るかという部分の差ぐらいしか無いでしょう。どちらにしてもアムネリスのコッソットは本当にすごい!若々しくて力強くて行動力がある、けれども人間的な脆さのあるアムネリスは、私の中ではベスト。もうコッソットのアムネリスかアムネリスのコッソットかという領域だと思います。特に後悔に暮れるアムネリスの後ろでラダメスの裁判が淡々と進行する場面は圧倒的です。この演目、個人的には主役はアムネリスだと思っているのですが、他のメンバーもこれだけ集めれば悪いはずがありません。ヴェルディ・ファンならどちらも必携でしょう。

・エボリ公女(G.F.F.ヴェルディ『ドン・カルロ』)
サンティーニ指揮/クリストフ、ラボー、ステッラ、バスティアニーニ、ヴィンコ、マッダレーナ、デ=パルマ共演/ミラノ・スカラ座管弦楽団/1961年録音
>超名盤。コッソットがエボリをやっている『ドン・カルロ』はライヴを含めるとかなりの量がありますが、まずはこれかなと。或る意味もっと貴族的で、大人の女と言うべきアプローチが個人的には好みではあるのですが、そんな私的な嗜好を超えて彼女のエボリは素晴らしい!ここでも戀に悩む、若いひとりの女性としての面の強いエボリだと思います。気になるのはやはり全く逆の性格の2つの難アリアですが、華やかな声はヴェールの歌でも映えますし、圧倒的な迫力の美貌の歌には言葉もありません。残りのメンバーについてはいちいち言及しませんが、バランスが非常によく、決定盤のないこの作品の中ではかなり上位に来るのかなと。特にラボーは録音が圧倒的に少ないながらも、当たり役の本作で録音が残せて本当に良かったと思います。

・レオノーラ・ディ=グスマン(G.ドニゼッティ『ラ=ファヴォリータ』)
ボニング指揮/パヴァロッティ、バキエ、ギャウロフ、コトルバシュ、デ=パルマ共演/テアトロ・コムナーレ・ディ・ボローニャ交響楽団&合唱団/1974-1977年録音
>これも超名盤。これは戀敵ではなく芯のあるヒロインとしてのコッソットを楽しめる音盤です。当然ながら彼女のおっかなさは少し落ち着いていて、より一層悩める女性らしさが強調されているように思います。特に有名なアリアは絶品。ただ、残念なのは1幕の有名な重唱の終わりで盛大にフラットしていて気持ち悪いことになっていること。パヴァちゃんはちゃんと当ててるからね~ここだけ再録しようという話はなかったんだろうか(^^;美声で表現力のある共演陣に囲まれ、しかもカットも少ないので、荘重なアンサンブルが聴けるのも嬉しいところ。

・ユルバン(G.マイヤベーア『ユグノー教徒』)
ガヴァッツェーニ指揮/コレッリ、シミオナート、サザランド、ギャウロフ、トッツィ、ガンツァロッリ共演/ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団/1962年録音
>超名盤。ズボン役もひとつと言うことで^^小姓役と言うことで、この人がこんな小さな役やるんかい?!って言う感じではあるのですが、瑞々しい声で凛々しい!出番は必ずしも多くはないんですが、小さいながらも魅力的なアリアもあり、彼女にしては珍しいコミック・リリーフ的なこの役を爽やかに演じています。カットは多いですが、この綺羅星のようなメンバーを揃えた熱気あるライヴはやはりマイヤベーア好きとしては聴いておきたいですね。

・サントゥッツァ(P.マスカーニ『カヴァレリア・ルスティカーナ』)2013.9.25追記
フォン=カラヤン指揮/ベルゴンツィ、グェルフィ共演/ミラノ・スカラ座歌劇場管弦楽団&合唱団/1965年録音
>超名盤。コッソットと言えば迫力歌手と言うイメージがあり、尚且つこの役ですからNHKイタリア・オペラで見せたような大迫力演奏かと思いきや、フォン=カラヤンの音楽的なアプローチに乗って非常に美しい歌を聴かせています。ですから、ここでの白眉は有名な重唱やアリアではなく禱り。合唱をリードする彼女の声の美しさと切々とした表現には心を動かされます。共演も揃っていますし、オケと合唱も惚れ惚れするほど美しい!逆にここまでいくとヴェリズモなのかな?と思う部分もあります(科白浮いてるし(^^;)が、一聴の価値のある素晴らしい演奏です。

・アズチェーナ(G.F.F.ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』)2014.8.20録音
ムーティ指揮/コッスッタ、クルス=ロモ、マヌグエッラ、フェリン共演/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団&合唱団/1978年録音
>いやあ失礼ながら、コッソットのアズチェーナにこれだけ唸らされる時が来るとは正直思っていなかったです。彼女について言えば、天下の名盤セラフィン盤では明らかな若過ぎ、その一つ下の世代のこちらも豪華なメータ盤でもどろどろした情念が完全に出ているとは思えず、この役は結局いまいちなのかなあと思っていたのですが、ここでのパフォーマンスはもう凄まじいの一言!圧倒的な迫力と邪気で、総毛立つおぞましい歌を披露しています。特に自分の子どもを火にくべてしまったと歌う物語は、背筋まで震える強烈な完成度です。そりゃあこれなら満場大拍手だわwwwムーティ鬼の原典主義の走りで、カットはかなり少なくてありがたいし、このころはまだ熱気の感じられる音楽でそれは素晴らしいのですが、マンリーコのカバレッタのハイC全てカットとか興ざめなこともしています。録音の少ないコッスッタはロブストで力感漲るマンリーコなだけにこれは残念です。そのコッスッタをはじめ、共演陣もフェランドのフェリンにいたるまでライヴらしい熱の籠った歌唱でおススメできるライヴ録音です^^

・アダルジーザ(V.ベッリーニ『ノルマ』)2015.8.18追記
デ=ファブリティース指揮/ゲンジェル、リマリッリ、ヴィンコ共演/ボローニャ市立劇場管弦楽団&合唱団/1966年録音
>これ、言及されることこそ少ないですが、不滅の名盤です。絶好調のゲンジェルとコッソットががっぷり四つに組んで強烈な歌合戦をしており、『ノルマ』という作品を語るに於いて欠くことのできない録音になっていると言えると思います。ここでのコッソットは何と言ってもその声量が圧倒的で、ゲンジェルが相手になってですら単純にその声の力強い響きでは彼女が優っています。もちろん力押し一辺倒ののっぺりした歌ではなく、実に彼女らしいキレッキレの研ぎ澄まされた表現で、これ以上はないから口のアダルジーザ。スリオティスとのライヴ録音でのそれが可愛く思えてくるぐらいです。ヴィンコの堂々たるオロヴェーゾもずっしりと脇を〆る一方、リマリッリのポリオーネはやや単調で惜しい。とは言え、伊もの好きならばこれは絶対に聴いて欲しい!
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Agustinia

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アグスティニア
Agustinia ligabuei

ひさびさにちょっと旧作のご紹介。
南米のヘンテコ恐竜アグスティニアです。

基本的には“ブロントサウルス”(詳しくはこちら)の仲間ですが、推定で15mとかそこらで、そんなに大きくはならなかった種類のようです。そのかわり(?)、背中にはステゴサウルスの仲間よろしく骨のスパイクのようなものが並び、武装されていました。

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上から見るとこんな感じ。

アマルガサウルスを前にご紹介しましたが、僕は基本的にこの手のヘンテコ雷竜大好きなんです(笑)昔NHKで放送していた『恐竜惑星』で初めてアマルガサウルスを知った時も、DinoPressで初めてこいつを知った時もテンションが上がったのを覚えていますw

とは言えネットで骨格図を調べても全然ヒットしないので、実際のところどのぐらいものが出てきてるのか怪しいところではあるのですが。。。毎回折っているものに最新の知見を入れられている訳でもないのですが、そういうところで行くとこれも結局イメージとか雰囲気で作ってる代物ですのであしからず。

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まあものとしてはご覧のとおりトゲトゲです。
大体の方針は前作った時のを覚えてはいますが…結構折りこむのが面倒なんでよっぽどのことがなければ再び作りはしないかな(^^;

アクロカントは鋭意作成中です。やっとこさ方針が見えてきた…
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Allosaurus

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アロサウルス
Allosaurus fragilis

コンカヴェナトールをいじってあげればアロができるかな~とか言ってましたので、実際作ってみました^^
まあ予想通りの出来ではあるよねw
ちょっと頭が小さいかな~もう少しいじれるような気もしなくはないですが。

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顔は結構丸顔なイメージです。で、目の上の突起が出っ張ってて…なんつうかこれだけ聞くと凄い猫顔ですねw
パーツ的には全くコンカヴェナトールと一緒ですが、折込を微調整。
目の上の突起はまだ余剰があるので、カルノタウルスとかもいけるんじゃないかな。

個人的にはティラノよりアロのが好きです。
アロの仲間ってジュラ紀の間に汎世界的に広がっているユニヴァーサル・デザインなんですよね。で、巧いこと言えませんがそうなったことがよくわかる、肉食恐竜の王道と言いますか、そういう感じのする格好だと思います。そういうとっから行くとティラノもスピノもちょっと外れるんだな。
やっぱり男は黙ってアロサウルスだべ~!

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アクロカント作りてえなぁ←ぉぃ
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Concavenator

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コンカヴェナトール
Concavenator corcovatus

何かを作ろうと思って作れないなんてことはよくあります。
そして、その最中に別のもんができてしまうなんてこともよくあります。
今回も、そんな感じで瓢箪から駒的にできてしまった作品であります。

と言っても、今回はそんなに意外な感じでできた訳ではないのですが^^;
本当はアクロカントサウルスを作りたかったんですね、私はあの恐竜大好きなので。ところがこれが結構難しい…あの派手すぎない背鰭がいいのだけれども、折り紙となると特徴を誇張する方がやりやすいのです(或る意味似顔絵と一緒)。だから意外とスピノサウルスの作品はある。でも作りたいのはアクロカント。

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と言いながらも今回偶然できたこのコンカヴェナトール、結構気に入ってますww
身体の基本的なパーツはタルボと一緒。
こいつにしても背中の鰭がかなり変な格好してるのでこれが折りだせるとかなりそれっぽく見えるんですね(笑)こいつらのポイントとしてはそれだけではなく、前肢に羽のついていた跡と思われるものが見つかっているので、前肢は敢えて細くせず、翼の感じを出そうとしてみました。

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最初顔がデカすぎるかな、と思って試行錯誤したら意外といい塩梅に納まりました。結構手を入れたので愛着があります。ただ、ちょっとアロサウルスっぽ過ぎるかも。むしろ逆に前足に背鰭の分の余剰を割けばアロもいけるんじゃないかな~顔のパーツはいい感じに揃ってるし。

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けど、アクロカント作りたいな…←まだ言ってる。
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かはくの展示から~第22回/イネ~

このblogは国立科学博物館の公式見解ではなくファンの個人ページですので、その点についてはご留意ください。

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イネ
Oryza sativa
(日本館2階北翼)
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今回はみなさんお馴染みのものの展示を^^と言っても、観てみると結構知らないことだらけなもんなんですよ(笑)

いまでこそ米処と言えば新潟だったり東北だったりと、寒そうな地域のイメージがありますがイネは元来熱帯性の植物です。現在のように日本の、しかも亜寒帯でまで育てられるようになるまでには、大変な品種改良の歴史があるのです。
上記の写真は亀の尾と呼ばれ、現在の主力品種を辿っていくとこの品種に辿りつきます。この品種は寒さに強く味も良かったため、明治期に東北で広く作られたのだそうです。ただ、いもち病という病気に弱かったため、日本で初めて他の品種との交配が行われることになります。こうしてできた冷害にもいもち病にも強い品種が陸羽132号で、これは四半世紀に亘り東北の作付面積1位を保ちました。

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寒い地方でのイネの品種改良に於いて重要視されたのは、草本自体の背丈を低くすることです。
背丈が高くなるということは、それだけ草本そのものの成長に栄養が使われてしまうということです。米を育てるヒトとしては草本の背が伸びることよりも中身のしっかり入った実がつくことの方が大事なので、背の低いものが喜ばれるのです。

ここにはいろいろな品種のイネを並べてあります。
みなさんご存知の品種もあります。どうぞ現地で較べてみてください^^

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もうひとつ、東北でのイネの栽培にあたって大事になってくるのが、成長が早いことです。
成長に時間がかかると、亜寒帯の短い夏の間にイネが育ちきらず、十分な収穫が得られません。上の写真は北海道の現在の有力品種であるきらら397とササニシキとコシヒカリを併せて育て、きららが刈入れ時になった時の残り2品種を展示したもの。向かって左側のササニシキは未熟、右側のコシヒカリに至ってはまだ穂が出たばかりです。同じイネでもこれだけ発育が違うのです。

このフロアには他にも品種改良の話題が盛りだくさんです。
いずれも身近な生き物ばかりですが、なかなか面白いので、是非いらっしゃっていただければ^^

<参考>
・稲――品種改良の系譜/菅洋/法政大学出版局/1998
・独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構Webサイト
かはく | コメント:0 | トラックバック:0 |

オペラなひと♪千夜一夜 ~第四十三夜/ブッフォの王様~

ふと思い立ってこのシリーズの目次を見直して愕然としたのは、ここまで紹介しているのって殆どセリアで活躍してる人ばっかりなんですね^^;
や、もちろんカペッキとかペルトゥージとかバルトリとかシラグーザとかもブッファでも聴かせる人なのですが、ざっつ・ブッファというような、喜劇のひとは登場していないなと。私自身はロッシーニやドニゼッティのブッファは大好きなので、これは由々しき事態!誰か紹介せねばなりますまい!
さあ誰から始めましょう?モンタルソロか?ダーラか?プラティコか?コルベッリか?いえいえ、彼らももちろん卓越したブッフォですが、ここはやはり彼からでしょう。

Corena.jpg


フェルナンド・コレナ
(Fernando Corena)
1916~1984
Bass
Turkey, Switzerland

土人の父(本当は綴りはKorenaなのだとか)と伊人の母の間に瑞西で生まれたバスです。もともとは神学を専攻し司祭になろうとしていた(後の世から見るとこの事実ですら笑える設定のように思えてくる訳ですが!w)のですが、伊人の指揮者ヴィットリオ・グイに見出され、本格的なオペラ歌手を目指します。
当初はスパラフチレ(G.F.F.ヴェルディ『リゴレット』)、エスカミーリョ(G.ビゼー『カルメン』)、それにスカルピア男爵(G.プッチーニ『トスカ』)あたりの“普通の”バス、バリトンの役を中心にしていたそうですが、鳴かず飛ばず。レパートリーを徐々にブッフォへと移行していたのだそうです。今となっては、逆に彼のスパラフチレやらエスカミーリョやらスカルピアやらを聴いてみたいような気もしますが(笑)、もし彼がそっち方面で成功していたら録音史に残る名ブッフォは登場しなかったかもしれない訳で、人生と言うのはわからないものです。彼ぐらいうまくて声のいい人がどうしてまた鳴かず飛ばずだったのか、と思うところもある訳ですが、やはりそこはブッファ向きの歌、声だったということなのでしょう。

希代のブッフォとして知られる彼ですし、私の認識としてもまたそういう歌手な訳ですが、実はレパートリーはかなり広大で、準主役~脇役として歌っている録音もまた大量にあります。それも悲劇・喜劇問わずです。そういう意味では脇役歌手としての彼の業績と言うのもまた、外せないものです。

<ここがすごい!>
まずは何と言ってもそのユニークな存在感を挙げるべきでしょう。や、本当にオモシロいんです(笑)
喜劇的な役どころとして何が大事かといえば、まずはそこにいるだけでなんとなく空気が浮き立つような存在感です。いるだけで笑えるっていうやつですね。もちろんCDで聴いたりする時にはいるかどうかなんてのはわからない訳ですが、この人の場合は第一声を発した瞬間から、「あ、いる(笑)」という感じが漂ってきます。場面が進んで彼の喋りなり歌なりが増えてくると、もう堪りません!聴きながら、彼の世界にぐんぐん惹きこまれ、思わずにやけてしまう。まさに至藝と言うべきでしょう。
演じる役が演じる役ですから、多くの他の歌手と同じように、彼もまた必ずしも楽譜通りではなく、外すところは外し、遊ぶところは遊んでやっている訳で、例えば声色を変えたり楽譜とは違うかたちで歌ったりするのですけれども、それがまったくスベらない。これはもう、本当にオモシロい。しかも品が悪くならない!天性のコメディアンなのでしょう。まったく演技功者。

声質の点でも彼は非常に独特です。彼のようなブッフォ系のバスやバリトンだと、必ずしも美声である必要は無くて、ダーラも美声とはちょっと違うし、プラティコに至っては濁声であるからこその歌、キャラづくりをしていますが、コレナの場合はまず美声と言って差し支えない声です。明朗ということばがよく似合う、明るくて輝かしい声!ただ、それはシリアスな大役といった風情の声ではなく、まあるく響く声。同じ美声でも冷たくて厳かな声ではなく、非常に人間くさい、とっつきやすい声です。ちょっとうまく言えないのですが、まろやかな響きがあるんですよね。本当に彼以外にああいう声の人というのは、ちょっと思いつかない^^;敢えて言うならば、則巻千兵衛をやっているときの内海賢二は近いかもしれません(わかんないよって笑)
とにかくですね、いい声なんですが喜劇っぽい感じなんですね!←雑なまとめ

当たり役は、何といってもまずはドン・バルトロ!(G.ロッシーニ『セビリャの理髪師』)この役のスペシャリストとしてスタジオでもライヴでも数多くの録音がありますが、やはり秀逸です。もちろんW.A.モーツァルトの方のバルトロも素晴らしいし、ドゥルカマーラ(G.ドニゼッティ『愛の妙薬』)、ドン・パスクァーレ(同『ドン・パスクァーレ』)、それにムスタファ(G.ロッシーニ『アルジェのイタリア女』)もオモシロいことこの上なく、忘れられない演唱です。

もちろん上記の功績は大変輝かしいですが、その一方で数多くの脇役をこなしていることについても触れなくてはなりません。
よくよく彼のディスコグラフィを見てみると、まあ小さい役もたくさんやっています。その中には当然彼の持ち味を活かせるコミカルなものもたくさんありますが、そうではない役、例えばモンテローネ伯爵(G.F.F.ヴェルディ『リゴレット』)、エジプト王(同『アイーダ』)、ロドヴィーゴ(同『オテロ』)、ゲッスレル(G.ロッシーニ『グリエルモ・テル』)、ショーナール(G.プッチーニ『ラ=ボエーム』/ブノワ&アルチンドロのイメージが強いですがこんなんもやってるんですね!ww)なんていうものも含まれます。いずれも小さいながらも重要な役で、ピリッと全体を〆ています。こうした小さいけれども重要な彩りを添える役にたくさんのオファーがあるのは、やはり彼の個性的な声と持ち味が当時非常に買われていたからでしょうし、今の我々から聴いても、それは十分に納得できます。このシリーズではどちらかというと主役を取るような歌手のご紹介がどうしても多くなりますが、いい脇役がいなければいい公演は成り立たないんだよなぁということを思い出させて呉れるひとでもあるのです(いつかデ=パルマ、クラバッシ、ディ=スタジオあたりで記事を書くという野望もあるのですが…まあまだ先かなぁw)。

<ここは微妙かも(^^;>
藝達者でセンスもいいので、この系統の人では珍しくやり過ぎって感じはほとんど無いです。と言う訳で殆ど欠点らしい欠点は無いようにも思うのですが、敢えて言うなら高音にちょっと難があるかな~いいことなんですが自分が勝負できる音域以上のところは出さないですから、そういう意味ではやや物足りなく思うものもあるかも。

あとは存在感があり過ぎて主役を喰ってる時もありますが…それは彼のせいと言うよりは存在感の無い主役のせいですわなww

<オススメ録音♪>
・ドン・バルトロ(G.ロッシーニ『セビリャの理髪師』)
ヴァルヴィーゾ指揮/ベルガンサ、ベネッリ、ギャウロフ、アウセンシ、マラグー共演/ナポリ・ロッシーニ劇場交響楽団&合唱団/1964年録音
>超名盤。ギャウロフのところでも紹介しましたが、バルトロ×バジリオのコンビに着目するならこの音盤が最高だと思います。バルトロの音源はいくつかありますが、彼の持ち味が一番出ているのはこれではないかと。当然ながらアリアも文句ない出来栄えですが、レチタティーヴォがまたゲラゲラ笑えます!このぐらいバス2人が極端に異なる性格の名手だと彼らがむしろ主役みたいですらある訳ですがw指揮を含め共演はアウセンシを除けば素晴らしい演奏だと言うのは、もう何度もこのblogで言及したとおり。

・ドン・パスクァーレ(G.ドニゼッティ『ドン・パスクァーレ』)
ムーティ指揮/パネライ、ボッタッツォ、レヴァリア共演/WPO&ヴィーン国立歌劇場合唱団/1971年録音
>これはいくつか録音があって、どれを立てるかな~というところ。スタジオ録音は当然ながら一番音がいい訳ですが、割と共演が大人しくて伊的なばかばかしさが薄まってしまっている感じ(クラウゼはじめ立派な歌唱なのですが)。カペッキ、クラウスとの共演は理想的ですがyoutubeで聴く限り音質がイマイチで、特にこの作品のクライマックスである早口2重唱はオケに声が埋没してしまって残念。ということでこいつを。何といってもコレナ×パネライの早口2重唱が圧倒的にオモシロいです!やはりこのぐらいすかっとブッファをやって呉れると爽快。コレナもスタジオより客席を前にしている方が派手にサーヴィスして呉れてます。パネライも藝達者!このひとはある意味“普通の人”をやらせると一番味の出るバリトンですね。カットは多いのですがムーティの指揮は若いころながら流石。戀人たちがいまひとつキャラが薄いのが残念です。

・ドゥルカマーラ(G.ドニゼッティ『愛の妙薬』)
モリナーリ=プラデッリ指揮/ディ=ステファノ、ギュ―デン、カペッキ共演/フィレンツェ五月祭管弦楽団&合唱団/1966年録音
>世評ほど素晴らしい音源だとは思わないのですが、彼のドゥルカマーラをステレオで聴けると言うのはやはり大きいです。何といってもこの役がオモシロくなければこの作品は面白くないし、ここでの歌唱は全く素晴らしい!この人を聴いてるだけで笑みが零れます。言葉数が多い一方でたっぷりと歌っても欲しいと言うハイレベルな要求を軽々とクリアし、更に彼らしいオモシロみも出しています。残念ながら共演がイマイチ感があって、カペッキは十分楽しいのですがどっちかっていうとドゥルカマーラの方が合ってるし、ギュ―デンは技術はあるけれども独的な鋭い声でもうひとつ。世評の高いディ=ステファノのネモリーノは、キャラは兎も角どうもあの喉を絞めるような声がここでも興を殺ぎます。

・ムスタファ(G.ロッシーニ『アルジェのイタリア女』)
ヴァルヴィーゾ指揮/ベルガンサ、アルヴァ、パネライ、モンタルソロ共演/フィレンツェ五月祭管弦楽団&合唱団/1963年録音
>不滅の名盤。ばかばかしい作品を思いっきりばかばかしくやっています!こんだけはっちゃけて呉れればもう言うことはありません!特に彼の傲慢で鼻の下の伸びきった、けれども愛嬌のあるムスタファは空前絶後の出来と言ってもいいのではないでしょうか。抜群の存在感で、全編ひたすらオモシロいです(ちなみにコレナはアリア集ではタッデーオのアリアも歌っていて、こちらも絶品!)。タッデーオはTHE普通の人パネライ、ここでもとんでもない事態に巻き込まれちゃった普通の人をとぼけた感じでやっていてこちらも笑えます。リンドーロのアルヴァも流石当時のロッシーニ・テノールの第一人者という出来なので、パッパ・ターチの3重唱の可笑しいことと言ったら!若々しくて色気のあるベルガンサがまた最高の出来で、これだけ魅力的なイザベラならそりゃあたくさん男も引っかかるでしょうよ、と(笑)アーリーにはもったいないぐらいのモンタルソロが脇を支え、名匠ヴァルヴィーゾが愉悦に富んだ音楽づくりと来れば無敵の布陣。この作品を愛したスタンダールも満足の出来栄えでしょう。

・フィガロ(W.A.モーツァルト『フィガロの結婚』)
ジュリーニ指揮/ブラン、シュヴァルツコップフ、セーデルストレム、ベルガンサ、キュエノー共演/フィルハーモニア管弦楽団&合唱団/1961年録音
>隠れ名盤でしょう。この作品では圧倒的にバルトロを演じることが多かったであろうコレナがフィガロを演じた貴重な記録です。彼らしいユーモアたっぷりのフィガロは、一般的なイメージとはちょっと違うかもしれませんがこれはこれで楽しい(^^)ブランのノーブルな伯爵やフレッシュなベルガンサのケルビーノなど他ではあまり聴くことができない、しかも質の高い共演陣も混ざっていて一聴の価値ありです!

・マテュー(U.ジョルダーノ『アンドレア・シェニエ』)
ガヴァッツェーニ指揮/デル=モナコ、テバルディ、バスティアニーニ共演/サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団&合唱団/1959年録音
>文句ない不滅の名盤でしょう。主役3人が素晴らしいのは最早言わずともがな(というかそれぞれのところで紹介しましたね笑)ですが、この音盤は脇にも彼のような大物をポンと使っているところ。出番も僅かなコミック・リリーフですが、いい味出しています。この役にこれだけの存在感が出せるのは彼だけだと思います。

・モンテローネ伯爵(G.F.F.ヴェルディ『リゴレット』)
エレーデ指揮/プロッティ、デル=モナコ、ギュ―デン、シミオナート、シエピ共演/ローマ聖チェチリア音楽院管弦楽団&合唱団/1954年録音
>超有名スター揃い踏みですが普通こんなキャスティングしないよっていうデル=モナコの公爵が良くも悪くもブッファとは違う意味でオモシロ過ぎて珍盤になっている音源ですwwwここではコレナはシリアスどころのモンテローネ伯爵を演じている訳ですが、ここでは愉快痛快路線には当然走らず、小さいながらも作品の鍵となる役をびしっと決めています。やあ、藝が広い。脇役歌手としても面目躍如です。オモシロ公爵デル=モナコをどう評価するかは人によりけりですが、他のキャストは異質な感が否めないギュ―デンを除けば流石に見事、言うことありません。
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Nasutoceratops

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ナストケラトプス
Nasutoceratops titusi

たまには話題になっているものを作ってみよう!
ということで一昨日新聞でも報道された新種の角竜ナストケラトプス。

いくつかの報道機関では、「新種のトリケラトプス」と言っていましたが、これはかなり誤解を呼ぶ表現ですね^^;ご覧になればわかるとおり、属名からしてTriceratopsではない訳で、一般的にわかりやすくて誤解のない表現をするのであれば「トリケラトプスの仲間の新種」というのが正解。記事の題名は文字数の問題があったりするのはわかりますけど、正確性は担保しないと。

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大きな鼻と捻じれた角、短い吻部が特徴ということでそのあたりを中心に手を入れました。フリルにもうちょっと特徴があったらやりやすいんですが、そこは割と普通の形のようです。頭はほぼ完全に出ているようなので、まあ間違いないのでは。発表されたのは最近でも結構気にしていた人はいたみたいで、頭蓋骨の図を含め割とネットに画像が落ちていたのでその辺を参考に。
よくよく見るとバッファローとかああいう系の顔をしているように思います。
しかし、まあ変な顔だわねww

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身体の情報もあまりなかった(や、論文読めよって話なんだけど^^;)ので、まるっきりトリケラトプスですね笑。
っていうか正直ケラトプス科の連中は身体は大体一緒なんで顔次第なんですよねwww
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かはくの展示から~第21回/カナダオオヤマネコ~

このblogは国立科学博物館の公式見解ではなくファンの個人ページですので、その点についてはご留意ください。

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カナダオオヤマネコ
Lynx canadensis
(地球館3階)
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今回は地球館3階の剥製のエリアから。どうです、非常に躍動的な剥製でしょ?(^^)
このエリアの剥製は非常に出来のいいものが多いのですが、その話はまた今度。

さてここで問題です。本州にはヤマネコは棲息しているでしょうか?



え~いるんじゃないの?と思ったそこのあなた、残念ながら間違いです。
本州には野生のヤマネコは棲息していません。
日本に棲息している野生のネコ科の生き物は、イリオモテヤマネコとツシマヤマネコしかいないのです。そして彼らにしても厳密には生物学的なヤマネコからは外れます。学名では、ヤマネコはFelis属、イリオモテヤマネコとツシマヤマネコはPrionailurus属ですから、そもそも属からして違う訳です(属の説明はこちら)。そういう意味ではヤマネコは日本には棲息していません。
※ノラネコは人間の持ち込みなので、ここではちょっと除外させてくださいね^^;

そんなヤマネコのいない国からすると、「ざっつ・ヤマネコ!」というイメージなのが今回の主役オオヤマネコですが、こちらにしてもLynx属ですからさっきの話で言うとヤマネコではありません。オオヤマネコはオオヤマネコ、ということになります。実はlynxはそのまま英語でも彼らの仲間のことを指しますが、これは「オオヤマネコ」と訳されるより「ヤマネコ」と訳されることの方が多いようで、どうやらそのあたりからイメージの混同が起きているようです。ちなみに「ヤマネコ」はwild catとそのままですね笑。
また、実際このオオヤマネコ、欧州人にはかなり身近な存在だったようでlynxということばを使う表現も多ければ、昔話やら伝説やらにも結構登場しているようです。このあたり、日本に於けるタヌキとの関係性なんかを思い出すと掴みやすいかも。

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体毛がかなり長く、防寒対策はばっちりと言った感じでしょうか。
足の部分が大きいのはかんじきと同じ発想でしょう。雪の上でもかなり速く動けるようです。

カナダオオヤマネコと餌となるカンジキウサギの棲息頭数の関係については、古くから研究がなされています。
カンジキウサギが増えればそれを餌とするカナダオオヤマネコが増えます。カナダオオヤマネコが増えれば餌となるカンジキウサギの数も増えるので、カンジキウサギの数は次第に減っていきます。カンジキウサギが減れば今度は餌がなくなってカナダオオヤマネコが減ります。カナダオオヤマネコが減ると、捕食圧が減りますからまたカンジキウサギが増えます。そして頭に戻る。こんな感じで両者の数はバランスが取れているという訳です。
生態系とは結局こうした喰う・喰われるの関係性で成り立っており、そのバランスが重要です。

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そんなカナダオオヤマネコも毛皮目的で乱獲され、数を減らしています。
剥製展示のこの一角は、数が減ってしまったり絶滅してしまった哺乳類のエリアです。
こうした生き物については保護の話や再導入の話が出てきて、世の中的にはそれが肯定的に見られる傾向にある訳ですが、上記の話を踏まえればわかるとおり生態系のバランスを考えれば生き物の保護というのは大変厄介で、一部の希少種だけを保護したり、一旦絶滅したものを再導入するといったことには慎重になる必要があります。
話は、そうそう単純ではないのです。

<参考>
動物/学研/2002
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オペラなひと♪千夜一夜 ~第四十二夜/愛すべきエンターテイナー~

生粋の伊人ながら日本での舞台を愛し、毎年来日してくれる旬の名歌手を。

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アントニーノ・シラグーザ
(Antonino Siragusa)
1964~
Tenor
Italy

愛されるキャラクターと類稀なる美声、そして確実なテクニックで日本のファンを魅了する現代のスターです。彼のリサイタルに行けば、楽しい気持ちで帰れること請け合い!ロッシーニやドニゼッティを愛するのであれば、彼の来日は外せないでしょう。

ペーザロのフェスティヴァルなどでも高水準の歌唱を披露し、国際的に活躍している筈です。が、彼が日本贔屓なのもあってか、特に日本で人気があるようです(ネットで見た話ですが全然渡英しないから英国では全く無名だとか)。
ひとつには、日本のファンに愛されている自覚があるのかもしれません。彼が日本でもそこまで有名でなかった頃、当時すでに有名だったフローレス(もう2度とは来日しないだろう男!)がアルマヴィーヴァ伯爵(G.ロッシーニ『セビリャの理髪師』)を大アリアつきで歌ったその数ヶ月後、軽々とその大アリア入りで披露したと言います。しかもこの話はそれだけではなく、別キャストで組まれていたテノールが体調不良により僅か幕で降板したため、4日連続でこの役を歌い、しかも4日連続であの至難のアリアを歌ってのけたのだとか!そりゃあたくさんファンもつくと言うもの!笑

それ以降何度も来日し、G.ロッシーニ『チェネレントラ』のドン・ラミーロを歌った時には超絶技巧アリアをアンコールしたとか、あの不幸な2011年に多くの歌手のキャンセルが相次いだ中、不調を押して難役アルトゥーロ(V.ベッリーニ『清教徒』)をこなしてくれたとか、我々はファンとして足を向けて寝られない存在だと思います。

これだけ日本を愛して呉れてるんだから、せめて日本語版Wikipediaにページぐらいは誰か作りましょうよ^^;

ちなみに、もともとはギタリストが本職だったとかで、アルマヴィーヴァを歌う機会があると毎度自分でギターを弾きながらセレナーデを歌って呉れます(^^)これはいつもアンコールにも混ぜて呉れるのでいつもお得な気分になります笑。聴くところによるとこの役についてはギターを弾けるかで仕事を受けるか決めているのだとか。

<ここがすごい!>
このコーナーでは珍しく、私は彼の実演に都合4回触れています。
そのたびに思うのですが、彼は当然歌や声も魅力的なのですが、何といってもそのステージ・パフォーマンスの良さ、お人柄の良さから来るものだと言っていいのではないかと思います。私が足を運んでいるのが、リサイタル2回とブッファ2つ(『セビリャ』とG.ドニゼッティ『愛の妙薬』)だということはもちろんあると思うのですが、彼の舞台はとにかく楽しい!行くといつも、うきうきしたいい気分で返ってくることができます。挙措動作のひとつひとつから、お客さんをうんと楽しませよう、自分もうんと楽しもうということが滲み出ていて、飽きさせません。昨日(2013/0710)のリサイタルなどもまさにそういった感じで、彼が出てくると曲間も目が離せない!何かしら常に面白いことをしようとしているようで、始終ピアニストにも絡んでいきますし、アンコールとなれば客席まで下りてお客さんにもどんどん攻めていきます(笑)そして、それが絶妙。こういうのが舞台感覚の良さ、というのでしょうか、何をやっても面白いのです。尤も、これをふざけてると取る“真面目な聴き手”の方々も日本には多いようですが(かつてカペッキのフィガロやロッシ=レメーニのバジリオを非難された向きはいまだに一定数いそう)、ヌッチもそうですけど、こういう姿勢こそ聴衆を大事にする姿勢だと思うのです。音楽家である以上高水準な藝術としての音楽を聴かせることももちろん大事な仕事ですが、舞台人である以上聴衆を楽しませるのもだいじな仕事だからです。

また、彼がエンターテイナーとして優れているなと思うのは、自分の持ち味、自分の土俵をしっかり弁えたうえで舞台に臨んでいる点です。
実は、私が初めて彼のリサイタルに行った時、彼は絶不調でした。振り返って今までに見た中でも最も調子が悪かった。しかし、そのリサイタルの充実度は決して低いものではありませんでした。それは彼が自分自身の持ち味をよくわかった上で歌っていたからで、そのときは高らかに高音を張ることはなく、むしろ繊細で柔らかなppを多用していました。もしこの弱音がしょぼかったからみんなガッカリして帰る訳ですが、それが非常に素晴らしい!うっとりしてしまうような、まさに天国的な表現で、聴衆を魅了していました。これを聴いて非常に球種が多く、自分の調子によってアプローチを変えられる本当の意味でのプロなんだな、と思ったものです。その後絶好調の演奏を聴いてその考えは確信に変わっています。

その全体の意味でのパフォーマンスの良さ、そして自分の藝術をよくわかったコントロールの良さという2つの秀でたプロ意識があった上に、透き通った明るい伊的な美声と歌の端正さ、更には高音や転がしをものともしない優れた技術が乗っかっています。この上に乗っている声や歌、技術の良さだけでもこの人は十分勝負できる人ですし、多くの歌手はそこで勝負をする訳ですが、その台座の部分が彼にとっては大いなる+αになっています。これはある種天性のものと言ってもいいのかもしれません。
スター気取りの歌手は今も昔もあちこちにいますが、個人的には、本当の意味でのスターと言うのは、彼のような人物なのではないかと、接するたびに思います。

だんだんと声も重たくなってきて、新たなジャンルを開拓していきそうです。昨日のリサイタルでも予想以上にアルフレード(G.F.F.ヴェルディ『椿姫』)が素晴らしかったですし、今後も注目していきたいところ。

<ここは微妙かも(^^;>
彼のキャラクターによって相当隠されてしまいますが(本当に得な人!)、意外と波はあるようです。これはリサイタルのパンフにあった話ですが、意外と(予想通り?!)練習嫌いなのだそうで、ボイトレを怠けてるときは調子が出ないのだとか。というか逆にいえばボイトレしてないで自分流にやってあれだけすらすら声が出てしまうんかい!というのがまたびっくりだったりしてしまう訳ですがw
自分の適正はよくわかっている人でそういう意味では心配いらない人なので、懸念があるとするならば、練習ちゃんとしてね、というところでしょうか(笑)

あと、非常に残念なのですがCDが少ない…下での紹介もこれだけ好きな歌手なのですが貧弱で申し訳ないです。新国立で素晴らしかったネモリーノ(G.ドニゼッティ『愛の妙薬』)やリサイタルで最高だったトニオ(G.ドニゼッティ『連隊の娘』)あたり入れて呉れないかな、と心から思うのですが。

<オススメ録音♪>
・アルマヴィーヴァ伯爵(G.ロッシーニ『セビリャの理髪師』)
ヴィオッティ指揮/ポルヴェレッリ、シュレーダー、デ=シモーネ、ギャウロフ共演/フェニーチェ劇場合唱団&管弦楽団/2003年録音
>名盤。シラグーザに限るのなら超名盤と言ってもいいかもしれません。彼は録音史上に残る伯爵だと思います。歌も確かにものすごく、特に大アリアは圧巻の一言ですが、録音ながら彼のコメディ・センスが楽しめるのも嬉しいところ^^当然ご自身で弾いてらっしゃるセレナーデは東京でもやりましたが後半いきなりフラメンコ調にしてみたりで、聴いてるこちらも笑みが零れます(そう言えばこの人はこの曲とかグラナダとか普通の人はウケを狙わないところでウケを狙って、しかもそれを外さないのもすごいとこですねw)ギャウロフは2004年に亡くなっているので最晩年の記録で、流石に声の衰えは顕著ですが、その声の巨大さは健在(出演者中最大ww)で存在感のあるバジリオ。シュレーダーはよく歌っていますが、たぶんこのひとはセリア向きでしょう。ポルヴェレッリはいまひとつ調子が悪そうで残念。バルトロにデ=シモーネを配した録音は少なくありませんが、僕は好きではないです。歌唱技術は立派なものだと思うのですが、声が高め軽めでそれっぽくないのです。シュレーダーが落ち着いたバリトンだけにフィガロよりバルトロの方が若く聴こえてしまうのはちょっと…(苦笑)

・ドン・ラミーロ(G.ロッシーニ『チェネレントラ』)
リッツィ指揮/カサロヴァ、デ=シモーネ、チェルノフ、ペッキオーリ共演/ミュンヘン放送管弦楽団&バイエルン放送合唱団/2005年録音
>名盤と言っていいでしょう。十八番のロッシーニですし、それも日本ではアリアをアンコールしたドン・ラミーロですから、自家薬籠中の歌唱を楽しむことができます。軽やかで清潔で明るい美声は、同じく美声ながらもやや癖のあるフローレスよりもいいかもしれません。カサロヴァもこのころがベストだろうな、と思われる演唱で技巧もきっちりしていますし、声もいい。低音ではアリドーロのペッキオーリがスマートな歌唱で魅力的。チェルノフはもう少し自己主張があってもいい気もしますが、まずまず。デ=シモーネはここでも若々しすぎる声で、バルトロよりはましとはいえ、マニフィコでも?歌唱技術自体はあるので、むしろそれこそダンディー二の方が向いているような気がします。

・エルネスト(G.ドニゼッティ『ドン・パスクァーレ』)
コルステン指揮/コルベッリ、メイ、デ=カンディア共演/カリアリ歌劇場管弦楽団&合唱団/2002年録音
>名盤。シラグーザの透き通るような美声が楽しめます。そしてこれは映像も出ているので、彼の演技達者なところを目で楽しむこともできます。特に1幕のコルベッリとの絡みなんかは楽しそうにブッフォの演技をしていて、観ているこちらも思わずにんまりしてしまいます笑。アリアの最後の音もオクターヴ上げてびしっと聴かせます。歌唱はもちろん予想以上のコメディエンヌっぷりを発揮するメイとざっつ・ブッフォという容貌と演技のデ=カンディアも楽しいです。コルベッリは悪かろうはずがありませんが(デ=カンディアとの重唱での表情ったら!)、このひとはどちらかというと小狡い感じの第2バス(ダンディーニや、それこそマラテスタ!)の方があっているような気がします。十分水準以上なんですけどね^^;

・ネモリーノ(G.ドニゼッティ『愛の妙薬』)
・アルトゥーロ・タルボ(V.ベッリーニ『清教徒』)
・リヌッチョ(G.プッチーニ『ジャンニ・スキッキ』)
・トニオ(G.ドニゼッティ『連隊の娘』)
ピアノ伴奏スカレーラ/2002年録音
>デビュー・アルバムですがこれは超名盤(髪も生えてます!www)。若々しくて艶のある、しかしやわらかな彼の美声を思う存分楽しむことができます。中でも素晴らしいのは上記のあたりでしょうか。やはりベル・カントものが並ぶ中でリヌッチョがちょっと特殊ですが、これがまた非常に彼にあってる!(とはいえ実はこれよりも来日リサイタルの方が完成度が更に高く、彼自身が音楽と一体化した印象を受けた訳ですが)。予想通りと言えば予想通りですが美しい旋律線を描くネモリーノやアルトゥーロは絶品!そして圧倒的なトニオ!悪名高きHigh-C8連発(実質は最後も上げるので9連発ですが)も余裕綽々です(こちらは来日では片足立ちでHigh-Cを出して会場をあっと言わせましたねw)いずれも全曲で入れて呉れる日が来ないものでしょうか。。。
2015.6.27追記
・リヌッチョ(G.ドニゼッティ『ジャンニ・スキッキ』)
ヴァイケルト指揮/ヌッチ、ピッツェリダー共演/ヴィーン国立歌劇場管弦楽団/2003年録音
>全曲入手しました!出番はほぼ前出のアルバムに出ていたアリアだけなのではありますが、何よりも全曲のライヴ音源ですし、オケ伴奏でもあります。という心持で聴いてみるたわけですが、これがまた来日リサイタルに勝るとも劣らない完成度の高い歌唱!この人の中で確実にこの役は完成していると言いますか、ある意味殆ど素のまま演じられているのではないかというぐらい、彼がリヌッチョその人であるかのようなパフォーマンスです。ひょっとすると彼の魅力を一番引き出す役かもしれません。共演はラウレッタのピッツェリダーがはっきり言っていまいちですが、それ以外は素晴らしい。特に題名役のヌッチの千両役者ぶりが心地いいです。
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第1回十字軍のロンバルディア人

第1回十字軍のロンバルディア人
I lombardi alla prima crociata
1843年初演
原作:トンマーゾ・グロッシ
台本:テミストクレ・ソレーラ

<主要人物>
アルヴィーノ(T)…ミラノ領主ファルコの上の息子。かつて絶世の美女ヴィクリンダをめぐってパガーノと骨肉の争いをし、最終的に彼女を娶った。という経緯を聞くと立派な声のテノールがやりそうだが、第2テノール。けど第1テノールより歌う場面多いんじゃないの?結構第1テノールに比べて遜色ある人だったりするんだなぁ。イメージ違うなぁ。
パガーノ(B)…実質的な主役。ミラノ領主ファルコの下の息子。ヴィクリンダをめぐる争いに敗れたことを根に持っており、兄の暗殺を企てるが、誤って父を殺してしまい、隠者になる。いつ見ても波瀾万丈。は、いいんだけどあんたころころ人が変わり過ぎでないかい?アリアが2つあったりはするんだが、正直もう少し音楽的に活躍して呉れてもいい役。
ヴィクリンダ(S)…アルヴィーノの妻。上記のような経緯で絶世の美女のソプラノと言えば大活躍しそうだが、気がついたら死んでるというなんかおいしくない役。っていうかこんなおいしい設定作ったなら活用しなさいよソレーラさん。
ジゼルダ(S)…アルヴィーノとヴィクリンダの娘。一応美しい、のかな?よくわからないけど一応この作品のヒロインで、イスラームの囚われの身になってるうちにイスラームの王子(=オロンテ)を彼氏にしちゃうすごい女(まあイスラームはハーレムだからね)。母親に比べて設定的には普通だが、キャラクターは激しい。歌はむちゃんこ難しく、タイプの違う3つのアリアをこなさなければならない。
ピッロ(B)…パガーノの部下。パガーノに手を貸したせいでこのひとの人生もいつ見ても波瀾万丈。しかも出番少なくてあんまりおいしくない。上司に恵まれなかったら、スタ○フサービス。
アッチャーノ(B)…アンティオキア王。イスラーム。迫力ある音楽に乗って荒々しく登場するので思わず先の展開を期待するが、登場はその場面のみで気づいたら死んでる何かかわいそうな王様。
ソフィーア(Ms)…アッチャーノの妃。密かにキリスト教に改宗している。夫と同じく出番はほぼ一瞬。
オロンテ(T)…アッチャーノとソフィーアの息子で、ジゼルダの戀人。何度あらすじを読んでも話の筋の上ではアルヴィーノの方が大事だし出番も多そうな気がするんだけど、なぜだかやたらいい音楽が割り当てられた第1テノール。途中の改宗の場面は愛のためとはいえホントにそれでいいんかい?と思ってしまうが、まあここの音楽は最高なので良しとしましょう。

<音楽>
・前奏曲
○第1幕
・導入の合唱とジゼルダ、ヴィクリンダ、アルヴィーノ、パガーノ、ピッロの5重唱
・パガーノのアリア
・ジゼルダのアヴェ・マリア
・フィナーレ

○第2幕
・導入の合唱
・オロンテのカヴァティーナ
・パガーノの祈りと十字軍行進曲
・合唱
・ジゼルダのアリア

○第3幕
・巡礼の合唱
・ジゼルダとオロンテの2重唱
・アルヴィーノのアリア
・間奏曲
・ジゼルダ、オロンテ、パガーノの3重唱

○第4幕
・導入曲
・ジゼルダの夢
・フィナーレ

<ひとこと>
「『ナブッコ』で勢いに乗ったヴェルディが、同じパターンで2匹目の泥鰌を狙って当てた作品」、というような文脈で語られることが多いですが、似ている部分もたくさんあるものの、どうしてどうして『ナブッコ』とは異なる要素も多い作品だと思います。似ている部分としては、まずは何と言ってもその合唱の多用でしょうか。あからさまに“行け、我が想いよ”に似た曲もありますし、それ以外の合唱単体のナンバーも多い。それにアリアや2重唱でも少なからず合唱が絡んできます。そしてブンチャカした作風。これは『ナブッコ』と『ロンバルディア人』に限らず、初期ヴェルディを通した特徴です(や、もっと広く見て中期に亘るまでの特徴と見てもいいかもしれませんが)。異なる部分としては、主役級に求められる声、具体的にいえばテノールの扱いが大きく違うと言っていいと思います。と言っても第2テノールのアルヴィーノに当てられた音楽はイズマエーレと同じような雰囲気があります(彼に当てられたアリアはイズマエーレのソロと合唱のからみと近い関係と言っていいと思います)。重要なのは第1テノールでしょう。彼の歌う有名なカヴァティーナと続くカバレッタは、ゴリゴリとした力押し一辺倒だった『ナブッコ』の音楽には見られない優美なものです。それ以外の彼に与え足られた音楽も、改宗の場面の3重唱やジゼルダの夢の場面での舞台裏からの歌など非『ナブッコ』的な音楽が並びますし、それらはいずれも作品のハイライトとも言うべき名旋律です。特に改宗の3重唱はこの時期のヴェルディが描いた音楽の中でも指折りの物だと思います。また、興味深いのはその3重唱の直前の間奏曲で、これはヴァイオリンの小協奏曲とでも言うべき内容の代物。後にも先にもヴェルディは似たようなものは作っていなかったと思うので、これは実験的な試みだったのだろうと思います。ヴァイオリン・ソロは、続く3重唱の中でも活躍します。

物語の主役と言うべきは、上にも書いたとおりやはりパガーノでしょう。憎しみに満ちた男が改心し、異教徒だった男を天に導き、自らも戦い傷ついて、最後には赦されて死んでいくというのが話のひとつの筋だと見えるからです。ただ、その描かれ方が極めて大雑把なので、あまり主役感がないのも事実でしょう。1幕で邪悪な怒りに満ちていたパガーノは、2幕ではすっかり改心して徳の高い隠者になっています。さきほどの筋書きを本当に大事にするなら、パガーノが苦悩しながら尊敬される隠者になって行く過程が絶対に必要ですが、そのあたりの描写はさっぱりありません。なので彼のキャラクターはかなり唐突なものになってしまっている訳ですし、それがないがためにあまりこの人に没入できない感じになってしまっています。その違和感を匿すことは無理にしても、大して気にはならない程度にするためには、歌手にそれを押し返すだけの魅力がないと、と言うところでしょうか。1幕と2幕以降の描き分けは最低限として、少なくとも場面場面での人物像に説得力を持たせられる程度の演技力は必要です。また、音楽的にはジゼルダの方が圧倒的に華やか且つ技巧的、しかもオロンテには有名なカヴァティーナもありますから、歌にも声にも相当の魅力が無ければ他の役に喰われてしまいます。おいしいんだかおいしくないんだか^^;でもそれらをクリアできる有能なバス歌手がいればぐっと良さが増します。つけられている音楽も地味ながらなかなかカッコいい。アリアは天国的な女声合唱とコントラストのついた不穏な感じのするカヴァティーナとこのことのヴェルディらしい豪快お気楽カバレッタ。悪くない曲ですが個人的にはゆったりしたテンポ運びの中でドラマティックに盛り上がる祈りの方が好みかも。アンサンブルでの出番は思うほど多くないですが、やはり作品のハイライトである改宗の3重唱は特筆すべきものでしょう。

物語上のもう一人の主役、と言えるのはジゼルダでしょうか。音楽的にはアヴェ・マリアがあり、カヴァティーナ=カバレッタのアリアあり、壮絶な夢のカバレッタありとアリアも厄介だし、重唱も結構あるしと完全に主役です。アビガイッレに比べれば随分普通なお姫様とは言え、単純に難しいことに加えて、力強さも無いと十字軍を非難するカバレッタなどは聴き劣りがしてしまうでしょう。ただ、役柄的にはそんなに演じ甲斐のある感じでもないかな、と言うのが正直なところ。とにかくまずは与えられた超絶技巧的な音楽をこなせればいい役ではあると思います。というか、それがまずかなり難しい。ここも力量のある歌手が必要です。

音楽全体に『ナブッコ』とは違う彩りを添えているオロンテは、物語的には全くの添え物^^;せめて改宗に際してもう少し思い悩んで呉れれば大見栄切って主役、と言えるのですが…というかもう少し愛と自分の立場や宗教との間で悩んでくださいよwしかしキャラクターとしてはがっかりな出来でも音楽的には非常に素晴らしいことに変わりはなく、実際スター・テノールたちがこの役を歌っています。少なくとも魅力的な声で整った歌が歌える人でなければ務まりません。

流れ的にはオロンテよりも大事そうな第2テノール、アルヴィーノは、キャラクターの描かれ方としてそんなに大事にはされてません。一応十字軍の指揮官なんだけどな^^;とは言え第2テノールとは言いながらも、音楽的には脇役と言うよりは准主役の扱いです。オロンテと比べたらいい曲は与えられていませんが、ある程度以上の力量は欲しいところです。

『ナブッコ』同様登場回数の多い合唱も、音楽面での活躍が多いので頑張って欲しいところです。合唱単体の曲でなくても、例えば先にも挙げたパガーノのアリアの裏の合唱などピンポイントで魅力的な音楽を受け持っている部分もあります。ただ、一方で『ナブッコ』よりは、物語に積極的に登場する“主役”という印象はありません。

<参考音源>
○ランベルト・ガルデッリ指揮/アルヴィーノ…ジェローム・ロ=モナコ/パガーノ…ルッジェーロ・ライモンディ/ヴィクリンダ…デスデモーナ・マルヴィシ/ジゼルダ…クリスティナ・ドイテコム/ピッロ…スタッフォード・ディーン/アッチャーノ…クリフォード・グラント/ソフィア…モンセラ・アパリチ/オロンテ…プラシド・ドミンゴ/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団&アンブロジアン・オペラ合唱団
>まずはこの音盤が一番勧めやすいかな、というところ。ドイテコムのクリスタルな声はやはり夜の女王とかに向いている気がしていて、伊もの、特にヴェルディでは違和感は拭えないのですが、歌唱そのものは称賛すべきものでしょう。初期ヴェルディの熱気とはちょっと種類が違うような気はしますが、あたかも氷の女王のような冷たい迫力には圧倒されますし、技術的にも申し分ありません。ドミンゴは流石器用人と言うところで、この役にぴたりとハマってる、とは言わないものの水準は高いものでしょう。ロ=モナコはこの中ではちょっと非力な印象になってしまいます。このなかで独り圧倒的に素晴らしいのはライモンディでしょう。輝きに満ちた力強い声!彼の声はこのころの録音がピークでしょうか。しかしそれは単なる美声の垂れ流しではなく、知的な役作りが非常に冴えています。これだけの完成度なら、パガーノが主役と大見栄切って言える、蓋し名唱でしょう。

○ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ指揮/アルヴィーノ…ウンベルト・グリッリ/パガーノ…ルッジェーロ・ライモンディ/ヴィクリンダ…アンナ・ディ=スタジオ/ジゼルダ…レナータ・スコット/ピッロ…マリオ・リナウド/アッチャーノ…アルフレード・コレッラ/ソフィア…ソフィア・メッツェッティ/オロンテ…ルチアーノ・パヴァロッティ/ローマ歌劇場管弦楽団&合唱団
>ライヴ録音を聴きなれている方であればこれが一押しです。カットがぽろぽろあるのは残念ですが、全体の出来はこちらの方が上記の録音より優れていると思います。如何にスタジオのドイテコムが優れていても、ヴェルディ作品でしかもライヴとなればどうしてもスコットに軍配が上がります。必ずしも絶好調ではないのかヴァリアンテで入れている高音とか、彼女ならもっとできそうな気もするのですが、それでも白熱した気合の歌唱。十字軍を非難する部分など手に汗握ります。そしてベル・カントの匂いのするオロンテならドミンゴよりもパヴァロッティでしょう。スタジオ録音ではかなり遅きに失した感のあるパヴァちゃんもこのころはいくらでも声が出る感じ。彼のライヴものでも指折りの歌だと思います。カヴァティーナの柔らかな歌ももちろんですが、カバレッタ2回目(カットしてない!)でのヴァリアンテの高音には痺れます。アルヴィーノのグリッリは言及されることの少ない歌手ですが、隠れた実力者でオロンテでも十分いけると思います。美声ですし歌心もあれば、軽いながらもパワーも十分で、この役としては十分以上の働きをしていると思います(彼の録音ならもうひとつ、G.ドニゼッティ『ベリザリオ』も素晴らしいです)。設定がおいしすぎるチョイ役ヴィクリンダに名脇役ディ=スタジオも嬉しいところ。そしてここでもライモンディ!スタジオ録音に勝るとも劣らない完璧な歌をここでも披露してくれています。他のメンバーの平均点が上がっても存在感の強さは変わらぬまま!文句ない主役の歌唱だと思います。実はパガーノがライモンディではない録音もいくつかあるのですが、僕が知る限り全体通してこれだけの歌唱を聴かせて呉れるのは彼だけです。
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かはくの展示から~第20回/オオバタグルミ~

このblogは国立科学博物館の公式見解ではなくファンの個人ページですので、その点についてはご留意ください。

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オオバタグルミ
Juglans megacinerea
(日本館3階北翼)
130706_1658~01

今回は、実はこんなものもあるのですよ、というものをご紹介。第四紀のクルミの化石です。
博物館で化石を見るというと、どうしても動物化石(特に恐竜!)のイメージが強いですが、当然ながら植物の化石と言うのもたくさん見つかっています。このオオバタグルミの周りを見ると多くの植物化石の展示がありますし、科博全体見回しても少なからずものがあります。

一般的な人気(化石を掘るのが好きな人の人気、ではないです、念のため)とは裏腹に、植物化石は動物化石と同様に重要です。
地質時代の環境、即ち古環境を知るにあたっては、動物だけに目をつけていては偏った見方しかできないからです。いまの環境を考えてください。生態系は当然動物だけではなく植物や菌などさまざまな生物によって成り立っています。当然、地質時代の環境だってそうだったはずですから、古環境を考えていくためには、そういった要素は不可欠な訳です。
と言っても、私自身まだまだ本当に不勉強で、偉そうな口を利けた分際ではないのですが^^;

※そういえばキノコの化石とかって見つかってるんでしょうか?いまの環境を考えると、本来なら古環境を考える上でも不可欠とは思うのですが、なにせ化石そのものが出てこないとどうにもならん話ではありますし。

ちなみに、古環境を知る上での鍵となる生き物の化石を示相化石と言います。
よく定番として紹介されるのは造礁サンゴですね。この連中は大昔から現在に至るまで基本的には暖かかくて浅い海に生息しているので、彼らの化石が出てくればそれがひとつの指標になる訳です。尤も、それが絶対かと言われれば、難しいところでもあるのですが^^;

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上の写真、わかりづらいですが左上方の黒い塊がオオバタグルミの化石です。

さて今回ご紹介するオオバタグルミ、宮沢賢治が化石を発見していることでも有名です。
宮沢賢治と言うと幻想的な童話や詩のイメージがありますが、実はかなりしっかりとした科学教育を受け、その影響が濃厚に作品に出てきている人物でもあります。というと有名な『銀河鉄道の夜』の印象から星や宇宙が関心の中心だと思われそうですが、彼は地学と農学の人です。特に彼の鉱物への愛はかなりのもので、作品のあちこちにその影響を見ることができます。
古生物は彼の主要な関心からは少し離れるのですが、彼が名づけたことで知られる「イギリス海岸」で、生徒たちとともにクルミや足跡化石を発見しています。その時の出来事は童話『イギリス海岸』で描かれているほか、『銀河鉄道の夜』のプリオシン海岸でのエピソードへと繋がっていきます。
また、後に賢治は盛岡の鳥羽源蔵とともに古生物学者の早坂一郎を案内しています。早坂は論文の中で賢治に謝辞を送っています。
※当時賢治は稗貫農学校(現在の花巻農業高等学校)で教師をしていました。

『銀河鉄道の夜』で、ジョバンニたちがプリオシン海岸で出会う化石を発掘する大学士はこう言います。
「いや、証明するに要るんだ。ぼくらからみると、ここは厚い立派な地層で、百二十万年ぐらい前にできたという証拠もいろいろあがるけれども、ぼくらとちがったやつからみてもやっぱりこんな地層に見えるかどうか、あるいは風か水やがらんとした空かに見えやしないかということなのだ。…(後略)」
これ、そのまんま示相化石の話と解釈することもできるのではないかと個人的には思っています。

oobatagurumi.jpg

おまけ。先日イギリス海岸で一緒に行ったボランティアさんが見つけたクルミの化石。
普段イギリス海岸は川底に沈んでいるのですが、先日はたまたま水量が少なく見つけることができました。

<参考>
宮澤賢治地学用語辞典/加藤碵一/愛智出版/2011
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始祖鳥

始祖鳥
Archaeopteryx lithographica

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先日かはくの始祖鳥は世界でも初めての立体化した始祖鳥で~という話をしましたが、なんだかこのところちょっとした話題になっているようなので作ってみたくなりました^^

復元については新しい説が次々出ているようなんで、正直どうしたもんかなと思ったんだけど、ここはひとつ基本に返るのが一番折り紙として美しいような気がしたので、まずはこんな形のを作ってみました。
単に「始祖鳥の化石の中で」というレベルを超えて、多分「世界中で見つかっている化石の中で」最も美しいと思うベルリン標本をモデルにしています。或る意味で、これが一番自分でも納得できるものになるかなと(笑)
ちなみに、ベルリン標本はあたかも名画を飾るかのような素敵空間に展示されているらしいのですが、あんまりみんな目にとめてないらしい。。。およよ。。。

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ただ、そんなことを言いながらも、やっぱりパーツが揃ってるから立っているVer.も作りたくなってしまって^^;
ちょっと鳩胸っぽく見えちゃうかな?一応胸は薄めにしようと頑張ったのですが…

どんな色の紙を使うかっていうとこで言うと、「黒系じゃないの」っていうご意見は間違いなくあるかと思います。
というのは、始祖鳥の羽の化石からメラノソームと言う黒っぽい色素が出てきたから(なお、通常化石生物の色と言うのは全く情報がないに等しいので色は不明なことが多く、これは数少ない例外)。ただ、個人的にはこれって本当にどこまで信用していいの?と思っているところがあって、本当にそれが始祖鳥の羽由来の色素なのかとか、そんなものがそもそも残るのかとか、それ以外の色素はなかったと言えるのかとか、よしんば言えたとしても構造色で違う色に見えたりしなかったんかいなとか…ま、素人考えですが全面的に賛成できないような気がしているので、無視してこんな色にしてみました(笑)だって、作品としてはこういう色のが映えそうなんだもんw

130702_2327~02

ところでこの基本の形は結構気に入りまして、ここからヘビクイワシとかコトドリとか行けそうな気もしてます^^
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