Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

オペラなひと♪千夜一夜 ~第七十三夜/軽量級選手~

“三アラ”が一段落したので、余勢を駆ってテノールではないけど“アラ”のつくこの人に今回は白羽の矢。
久しぶりにバスだよ!いくら好きなテノール3人だったとは言え、バスやバリトンがそろそろ戀しいからね!!←

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シモーネ・アライモ
(Simone Alaimo)
1950~
Bass
Italy

と言う訳でバスなのですが、何も知らないで彼の声を聴いてバスだと言われたら、ちょっと面食らうかもしれません。これまでご紹介してきた様々なバス歌手とは全く違う、明るくて軽い響きの声だからです。明るいと言っても例えばソワイエやバスタンのようにそれでも如何にもバスだなあと思わせるようなタイプの音色ではなく、伊的なすかっとした明るさ。むしろバリトンじゃないの?と思う人も少なくないのでは。実際バリトンの役柄で舞台に立っていることもしばしばで、レパートリーもともすると低めのバリトン――ジュゼッぺ・タッデイやレナート・カペッキ――と被るところがあります。しかし、音域を考えるとやっぱりバスでしょう。僕自身は知る限り最も軽量級のバスと認識しています。

そんな特徴の彼が活躍するのは、ヴェルディ以降のドラマティックな音楽よりもやはりベル・カントの世界、ということでドニゼッティやロッシーニで一番味が出るなあと個人的には思っています(とはいえヴェルディ・アリア集とか出してますし、アッティラ(G.F.F.ヴェルディ『アッティラ』)やシモン・ボッカネグラ(同『シモン・ボッカネグラ』)なんかは全曲もあって、実力があるからそれはそれで楽しめるんだけどね)。声のキャラクターの明るさに加えて歳を取って恰幅がよくなってきたためか、近年はとみにブッフォとしての活躍が目立っているように思いますが、シリアスな役どころでも切れ味の鋭い歌唱を披露して呉れる人でもあります。
このジャンルの歌手としては、年齢的にももう長老格と言ってもいい人かもしれません。

甥っ子もバスのニコラ・アライモ。

<ここがすごい!>
色合いが明快でどこかに或種の甲高さすら感じられる彼の声は、ギャウロフやクリストフ、シエピ、フリック、モル、ペトロフ、ネステレンコといったドスの効いた低音こそがバスだと思われている向きの方からすると当惑を禁じ得ないものであるかもしれません。場合によってはこんなのバスじゃない!とお叱りを受けそうな気すらします^^;しかし邪念を排除して聴けば、気づくのは上から下までムラなく鳴る彼の声の美しさです。バスの声の喩えとしてはあまり耳にすることはありませんが、輝かしい響きというのが適切なように思っています。確かにヴェルディをやるような重厚さやドラマティックさには欠けるかもしれないけれども、バスタンの回でも述べたとおりバスだからと言ってなんでもかんでも重厚なのがいい訳でもありません。声の美しさや華麗さから行けば、ベル・カントでこそあらまほしきもの。そして、そのジャンルの役柄での彼の活躍はめざましいものだと言っていいでしょう。

ベル・カントもので活躍するのには必須のアジリタや早口と言った技術の確かさは、言うにや及ぶといったところでまあこれがうまいんだ笑。特にその軽妙さ、身軽さといったような部分は特筆すべきで、本当によく動き回るブッフォで唸らされます。彼のような声質のバスだと時に若過ぎる印象になってしまって面白くない人もいるのですが、彼の場合はそんなことはなく、絶妙な狸親父ぶり。当たり役中の当たり役ドゥルカマーラ(G.ドニゼッティ『愛の妙薬』)でのいかがわしさなんて、愛らしくなってくるぐらいです笑。一方同じベル・カントでもセリアで登場すると、その軽い響きの声が一転厳しさを孕んだものになります。殊に悪役を演じると、喜劇で感じられる人の良さはどこへやら、ぐっと精悍で鋭い酷薄なオーラを纏った声になります。また、狂乱ものを演じさせても憔悴した雰囲気をうまく出して来ます。総じて言えば演技功者、藝達者ということでしょう。その美質を活かして、さまざまな忘れられた作品の役たちに生命を再び吹き込んでいます。このことは、もっと評価されてしかるべきではないかと思います。

あまり映像を見れてはいませんが、大柄な体格で舞台姿も立派。若い頃はそれこそ切れ味の鋭いきりっとした印象ですが、歳を経るに従ってふくよかになり、憎めない山師と言う感じが強くなります。舞台上でも大きな身体で飛び回り、藝のある魅力的な演者だと言っていいと思います。

<ここは微妙かも(^^;>
やっぱり重厚な声が求められるところでは響きの薄さが目立ってしまう印象。コンサートではかなり重たいヴェルディ物のアリアも取り上げていますが、全曲では歌っていないのは納得いくところ。知的な彼は自分の領分を判っているのでしょう。
また、バリバリのバリトン用に書かれた役を歌うと高音が必ずしも強くないのもあり、不完全燃焼な感じ。やはりこのひとはバスです。

<オススメ録音♪>
・ドゥルカマーラ(G.ドニゼッティ『愛の妙薬』)
モランディ指揮/ラ=スコーラ、ルッフィーニ、フロンターリ共演/ハンガリー国立歌劇場管弦楽団&合唱団/1995年録音
>隠れ名盤。というかNaxosでこれだけ当たりの演奏もそうそうないのではないかと思います。アライモはこの役を持ち役にしている歌手でも最も明るい声だと思うのですが、それが音楽全体の色調を更に軽く活き活きとしたものにしていると言っていいでしょう。その声や演技からは思いっきりブッフォなイカサマ師という通常の方向とはちょっと異なり、もっと山師と言いますか、偽薬売りだけではなく手広く悪いことをしていそうな狡猾な印象も受けます。でまたハキハキと立て板に水のようにことばが出てくる様子が素晴らしく、某通販大手の社長を思い出す畳みかけの巧みさ!(笑)ラ=スコーラの非常に真面目で端整なネモリーノ、若々しく華のあるフロンターリのベルコーレも聴きもの。ルッフィーニはこの中ではやや落ちますが、まあ悪くはないでしょう。『愛の妙薬』入門として優れた演奏だと思います。

・トルクァート・タッソー(G.ドニゼッティ『トルクァート・タッソー』)
デ=ベルナルト指揮/セッラ、パラシオ、コヴィエッロ共演/ジェノヴァ歌劇場管弦楽団&合唱団/1986年録音
>本当はヴェルディのように低音の男のドラマを描きたかったドニゼッティの知る人ぞ知る名作の数少ない全曲録音。タッソーは主人公として全編で活躍し、この作品の変則的な構成(3幕はタッソーの狂乱の場のみ)のために、最後の最後20分以上に亘りほぼ独りで舞台を持たせなくてはならない超難役です。あらすじ本などではバリトンと書かれていることもある役ですが、バスでも充分に聴けますね(作品の書かれた時代的なものだと思います)。アライモは颯爽とこの偉大な詩人を演じ、堂々たる主役として公演を引っ張っています。バスでは珍しいヒロインとの愛の重唱も、予想以上にロマンティックに演じていて、ああこういうのも行けるのねと改めて幅の広さを感じます。圧巻はやはり終幕の狂乱の場でしょう。かなり長い場面ではありますが、濃やかな表情付けで惹きつけます。オケと合唱は一流とは言えないものの頑張っていますし、煌びやかな超絶技巧を聴かせるセッラや、憎々しい悪役ぶりで活躍するパラシオ、超ビッグネームではないものの言葉捌きの見事なコヴィエッロなどマイナー作品を楽しむには悪くない音源です。

・グリエルモ・チェチル卿(G.ドニゼッティ『マリア・ステュアルダ』)
パタネ指揮/グルベロヴァー、バルツァ、アライサ、ダルテーニャ共演/ミュンヘン放送管弦楽団&バイエルン放送合唱団/1989年録音
>名盤。出番こそ少ないものの、ここでもブッフォとは違う切れ味の鋭い彼の魅力を楽しむことができます。同じドニゼッティの作品ではありますが、上述のタッソーで聴かせた甘さとは正反対の辛口で引き締まった悪役ぶりがお見事です。全編に亘り淡々と斜め上から事態を観察する憎々しさがたまりません。特に躊躇するエリザベッタにマリアの処刑を迫る部分、ドライで政治家らしい判断を断固として主張するところの厳しさは非常に印象的です。共演はいずれも素晴らしいですが、やはりグルベロヴァー、バルツァの主役2人はそれぞれの役に留めを刺す超名演です。

・ムレーナ(G.ドニゼッティ『ローマの追放者』)
デ=ベルナルト指揮/ガズディア、パラシオ、アリオスティーニ共演/ピアチェンツァ交響楽団&合唱団/1986年録音
>これもまたドニゼッティの若いころの作品で、現在ではマイナーですが初演当時は非常に人気の高かった作品。老け役にしてはこの頃の声は若々しく張りがあり過ぎるような、という贅沢な悩みこそあれ、技巧的で難しい役どころを充分に楽しませて呉れます。ここでも狂乱の場がありますが、この手の役柄での第一人者らしい堂々とした歌唱です。後の作品であるタッソーの狂乱と比べると、ドニゼッティの筆の成長を垣間見ることもできます。ガズディアは絶好調で強烈な歌唱、パラシオはやや元気がないものの立派。残念なのはオケと合唱で、そんなに気にしない僕の耳でもこれはちょっとなあって言う感じです^^;

・セリム(G.ロッシーニ『イタリアのトルコ人』)
マリナー指揮/ジョ、フィゾーレ、R.ヒメネス、コルベッリ、メンツァー共演/アカデミー室内管弦楽団&アンブロジアン・オペラ合唱団/1991年録音
>凝った芝居臭さとシニカルな視点で素直に笑えないためかロッシーニのブッファの中ではそれほど人気はないと思いますが、何故だかかなり水準の高い録音が多い作品で、その中でもこのマリナー盤はシャイー盤と東西の横綱に据えるべき名盤だと思います。ここでの彼は貫録のある歌いぶりで、高貴で気位の高いキャラクターを作っています。ここでのトルコ人はコミカルなだけではなく二枚目としての顔、権力者としての顔も見せて欲しいところですがそのあたりを絶妙なバランスで出しています。ワガママな感じが出ているのもいいですね^^いつもながら速射砲のような早口も健在、フィゾーレとの重唱はまさしく快演です。そのフィゾーレ、彼の録音では最上の出来でしょう。ってかこんなに面白く歌えたのねこの人wジョのフィオリッラは、バルトリのそれとは異なるソプラノでのアプローチとして最高の歌。ヒメネス、コルベッリ、メンツァーもお見事。マリナーはロッシーニではどうも色調が暗いことが多いのですが、ここでは愉悦が前面に出てウキウキします。彼のロッシーニのスタジオ録音でもベストの出来と言っていいでしょう。

・ダンディーニ(G.ロッシーニ『チェネレントラ』)
マリナー指揮/バルツァ、アライサ、R.ライモンディ、デル=カルロ共演/アカデミー室内管弦楽団&アンブロジアン・オペラ合唱団/1987年録音
>そのマリナーの暗さがかなり足を引っ張っているのがこの録音で、バルツァやライモンディなど巧いけれど重たい歌手の起用もあって、何だか素直に愉悦に浸れない感じがあります^^;とはいえその中でロッシーニらしいヴィヴィッドな空気を流しこんでいるのが我らがアライモで、ライモンディの真面目さが目立つ分(立派な歌なんだけどね)、コミカルな部分を一手に引き受けている感があります。偽王子を演じているときの見せかけの尊大さが、超然としているがために逆にオモシロい。ドゥルカマーラのところでも言いましたが真顔で嘘がつけそうな、山師らしさがあるんですよね、この人^^同年代のアライサとのコンビも若々しくていいです。

・ドン・バジリオ(G.ロッシーニ『セビリャの理髪師』)
ゼッダ指揮/クロフト、マリス、ラーモア、カペッキ共演/ネーデルランド歌劇場管弦楽団&合唱団/1992年録音
>この映像は全曲視聴できていないのですが、観た範囲では演出も楽しく、この演目を映像で楽しむ上では悪くないものだと思います(但し伯爵の大アリアはカット)。どちらかというと若者たちに手玉に取られる感じの扱いにされがちなバジリオですが、アライモの演技は通常以上に腹に一物ありそうなもので、フィガロと同じく彼もこの騒動の直接の関係者ではなく、事態を斜めに見ながら儲けのタイミングを嗅ぎまわる観察者である印象を強くします。派手な髪型と舞台姿の立派さも相俟って存在感抜群です。視聴した範囲ではゼッダはやはり神様、しっとりした声で技巧もあるラーモアは見た目にも美人で◎、カペッキは流石に歳を取っていますが早口も余裕で往年の名優の風格があります。クロフト、マリスも小ぶりながら悪くありません。

・モーゼル(G.F.F.ヴェルディ『群盗』)
ボニング指揮/ボニゾッリ、サザランド、マヌグエッラ、レイミー共演/ウェールズ国立歌劇場管弦楽団&合唱団/1982年録音
>ヴェルディもひとつだけ。このモーゼル、後の宗教裁判長(G.F.F.ヴェルディ『ドン・カルロ』)へと繋がると言っていい役で、最終幕だけに登場し、罪の意識に苛まれるフランチェスコを断罪するという小さいけれどもインパクトの強い重要な役です。ヴェルディとは言えメジャーとは言えないこの手の役はなかなかどうしても間に合わせ的な人が来ることが多い訳ですが、ここでは若いながらも彼がビシッと決めて呉れています。役柄的には重低音系の声の方がいいようにも思うのですが、例えば上記のチェチル卿をやったときのような峻嶮さがよく似合っています。全曲録音としてはボニゾッリが兎に角大熱演で随所随所に彼一流の荒々しい高音をバシバシ入れて来て痺れます。性格派のマヌグエッラも堅実な歌いぶり。サザランドとレイミーはベストとは言わないまでもまずまず。
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シーサー

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シーサー
Shisa

守亜さんの作品展に先々週伺いました^^
流石の魅力的な作品群で創作意欲を大いにそそられたのですが、東アジア、南アジア、西ユーラシアの魔女と獅子の連作が非常に興味深く、もちろん作品も非常にカッコよく、久しくご無沙汰なこの手のジャンルのものも作りたいなあという気分になりました。

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新作ができたらと思い取り組む一方で、まだここでオープンしていない旧作ももう一度折ろうかなと言う気になって作ったのがこいつら。本格的に創作を始めて1年ぐらいのころのもので本当に久々に作りました^^
高校の修学旅行で沖縄に行った記念で作ったので、もう彼此10年以上前の作品になるんですね…うわぁ。

シーサーは基本的には口を開けて悪を追い払うのが雄、口を閉じて幸せを逃さないのが雌の一対で飾られるものなので、両者作っています。かなり昔の作品なので細かいところまで作り込めているものではありませんが、どことなくエキゾチックな雰囲気は出せたように思っており、結構気に入っています。

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おしり。
背中から観たシーサーも、結構含蓄があるように思う。
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Edmontonia

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エドモントニア
Edomontonia longiceps

新・アンキロサウルスのところでちらっと触れたエドモントニア、途中で新復元スピノが割りこんだりしたもんで遅くなりましたが、漸く本折り。

一応アンキロ、“サイカニア”と並び曲竜三部作のつもりで制作しました。

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前二者が尾にハンマーを備えていたりするタイプの曲竜なのに対し、こいつは尾はシュッとしていて、その代わりに首や肩周りに巨きな棘があったりするタイプの曲竜です。このタイプは頭の装飾も派手ではないので今回作るに当たり紙が余ってしまい、ごにょごにょやっていたら指が作れるのに気付いたというwまあラッキーだった訳です笑。

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尾はかなりシュッとさせましたが、もう少し派手にしてもいいのかも。

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胴体部分は割かしどれもそんなに捻っていません^^;
元の折り筋つけるのは相当大変なんだけど、この鎧を最後膨らませるのは結構楽しいww

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エドモントニアを知ってる人的にはこの位置がベストショットなんじゃないかと言う気がする。
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Spinosaurus 2014

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スピノサウルス 2014
Spinosaurus aegyptiacus
version 2014

一部地域で話題になっているスピノサウルスの新復元を早速作ってみました^^
いろいろ情報が出てきてみると、やっぱりこの前のセレノ版をちょっとなかったことにしたいのですが、まあ出しちゃったものを引っ込めるのもあれだし、まあ勇み足だったということでw

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後肢が短くて四足歩行、半水棲の可能性もあり、それならかなり長い尾が推進力になったのだろうとのこと。
尾は推進力を生んだのであればかなり太いものであっただろうということで、長さだけでなく太くすることを意識しました。

予想に反して大難産でいろんなことやってみたんですが、結局前作をいじった形になりました^^;
本当はもう少し後肢の短いプロポーションにしたくて、なるべく努力したのですがもうちょいかな。
前肢の指を折り出せなかったのもできたら次こそはと思っているのですが、四足歩行の場合の前肢のつき方とか泳ぐときにしてもどうしていたのかは結構難しいきがしているので、とりあえずこういう感じでお茶を濁しておいて正解だったかも^^;

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半水棲で足に水掻きがあったかもしれないという話もあり、紙の余裕もあったので思い切ってここも作ってみました。
ただ、個人的には半水棲というには証拠が弱いようにも感じているので(背中の帆の話もあるし、重心ねえ。。。というところも)、ここまでやるのはやり過ぎな気もするのですが、まあそのあたりは今後いろいろ話も出てくるでしょうし、折角なら新説に乗っかってということで^^
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オペラなひと♪千夜一夜 ~第七十ニ夜/最後の刺客~

全仏シリーズに続く三“アラ”テノールの最終章。或程度準備はしていたのですが、これは紹介しないといけないという音源をいくつかぎりぎりで見つけて遅くなってしまいました^^;
その実力の割に評価の低い(というかうちのblogはこういう人ばっかりだなあ…如何に世の趣味が偏っているというべきか、如何に余の趣味が偏っているというべきか笑。)

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ジャウメ・アラガル=イ=ガッリガ
(ジャコモ・アラガル/ハイメ・アラガル)

(Jaume Aragall i Garriga / Giacomo Aragall / Jaime Aragall)
1939~
Tenor
Spain

名前がいっぱいありますが、これは彼がカタルーニャの出身だから。西語(即ちカスティーリャ語)に則るならハイメという読みになりますし、後に恐らく興業上の理由から伊語読みのジャコモを遣っているようです。一般的には「ジャコモ・アラガル」が一番市民権を得ているかと思いますが、ジャウメやハイメと書かれていることも結構多いです。

そんなアラガルにこんなことを言うのも変な話なのですが、彼はまさしく伊ものの声!明るくつややかでハリのある美声は、伊ものでこそその良さを最大限に発揮する、実に華のある声なのです。重さ的にも、ドニゼッティからプッチーニまで比較的どんな役でも通用するんじゃないかと思われます。歌唱スタイルもアツさを備えながらも基本的には整ったもので、普通に考えたらこんなひとが埋もれてるのはどうなのよ?というところ。

実は彼がスターダムにならなかった理由として、あまりにもプレイボーイだったから何ていう話もあります。同じ西国の先輩アルフレード・クラウスは、「彼にとってはオペラは2番目、1番大事なのは女だからね。」といって残念がったとか…これが事実なら、実に惜しいことを…と思います^^;

<ここがすごい!>
なんと言ってもその充実した華やかな声が、まずは彼の持ち味と言っていいでしょう!なんという輝かしい声!カタルーニャの出身ということですが、その明るくて充実した声の響きは、正にオペラの主役に相応しいものです。決して重たい声ではありませんが、かと言って例えばシラグーザやフローレスと言った近年のロッシーニ歌手的な軽さはなく、むしろ中音域などはヒロイックにすら聴こえます。こうした特徴から来る彼の声の印象を纏めると、多くのテノールの登場人物に必要なあらゆる意味での若さ――若さゆえの情熱的な戀心、若さゆえのありあまるパワー、若さゆえの暴走気味の感情、若さゆえの軽率な判断――が詰まった声、と言ってもいいかもしれません。持ち声だけで若者と言うキャラクターを体現できてしまう、或意味で稀有な歌手だということができると思います。

歌そのものは情熱が溢れ出る声に対し至って整っていて、非常に優美に旋律美を聴かせるタイプだと思います。派手な崩しを入れたり無闇に走ったりのろのろしたりはしない、或意味安全運転ではありますが、奇を衒わない真摯な歌い口には好感が持てます。別の見方をすれば、若さの迸る持ち声があるからこそ作らなくても情熱的な人物を描けてしまう、とも言えそうです。これに加えてドラマティックでゴツい声ではないということもあり、基本的には様式のしっかりしたベル・カント的な役で良さが発揮されやすいように思います。下記のように全曲録音を調べてみるとその傾向がよく顕れているのではないかと。とは言え一方で先に述べたようにヒロイックな声も出せるので、極端に重い役でなければ必ずしもその範疇ではない役、ロラン(J.E.F.マスネー『エスクラルモンド』)やガブリエーレ(G.F.F.ヴェルディ『シモン・ボッカネグラ』)、今回は音盤紹介に出してはいませんがカヴァラドッシ(G.プッチーニ『トスカ』)などでもいい歌を聴かせて呉れます。特に、個人的には他ではほぼ聴くことのできないロランを彼が全曲で入れているのは非常に嬉しい!もちろん他の仏系のテノール(例えばヴァンゾ、セネシャル、ゲッダ、もう少し時代が下ればアラーニャあたり)が入れていたらそれはそれでエスプリの効いた素敵な録音になったこと請け合いでしょうが、彼の根の明るい、力感漲る声で(それも最も脂の乗っていた時期に!)全曲録音されていることは、このマスネーの異色作の魅力を伝えるのに一役買っているように思います。欲を言えば『ル=シッド』(J.E.F.マスネー)も残して欲しかったなあ、彼のイスパニアの匂いのする声で(有名盤で主役を歌っているドミンゴももちろん素晴らしい歌唱だし、しかも西国出身なのですが、彼の方がローカル色の薄い声だと思うので)。

<ここは微妙かも(^^;>
残念ながら結構出来にムラがあるように思います。いい時は抜群にいいんだけれども、一本調子になってしまっているときは果てしなく一本調子と言いますか。良くも悪くも声が第一というひとにはありがちな弱点ではあるのですが。
だからね~もっと研鑽を積んで欲しかったと思うのよね~、クラウス先生のおっしゃるとおり^^;

<オススメ録音♪>
・ロラン(J.マスネー『エスクラルモンド』)
ボニング指揮/サザランド、グラント、ロイド、L.キリコ、R.デイヴィース、トゥーランジョー共演/ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団&ジョン・オールディス合唱団&フィンチリー児童合唱団/1975年録音
>知られざる名曲の唯一の音盤。素晴らしい曲なんで新たな録音や映像が出て来て欲しいと思う一方で、なかなかこの録音以上のものはできないかもしれないと思う秀演。アラガルの本領が発揮される役どころではないような気もするのですが、上述のとおり実際聴いてみると「ああこれが彼の一番いい時の声で録音されているのは、非常な好運かもしれない」と思わせる素晴らしい歌唱。ロランはちょっとあんたそれは強すぎなんじゃないのと思うぐらい強い騎士なので、アラガルの英雄然とした響きのいい輝きのある声が気持ちいいぐらいに栄えます。また、デイヴィースの軽い美声ともいい感じに色分けができています。一緒に歌う部分の多いサザランドとも相性の良さを感じさせますし、父キリコとの緊迫したやり取りもいい。全体に穴のない演奏で、楽しめます(グラントとロイドはとってもとってもいいけど、ギャウロフがやって呉れたらそれはまた素晴らしかっただろうな…特にフォルカス…と言うのは戯言)。

・アルフレード・ジェルモン(G.F.F.ヴェルディ『椿姫』)
マゼール指揮/ローレンガー、フィッシャー=ディースカウ、マラグー共演/ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団&合唱団/1968年録音
>ちょっと異色の演奏だけれども、内容は結構いいと思う。このメンバーの中ではアラガルが一番普通に演じていて、それがすごくいい。あくまで自分の土俵で勝負していると言いますか(かと言ってこの演奏の方針から独り外れてる訳でもなく、浮いてる訳でもないです念のため)。直情的でひたむきな歌い方が、この戀しか頭にないキャラクターをストレートに表現していて好感が持てます。なんというか熱っぽい力強さを帯びているとともに、周りが見えてない不安定な感じも引き出す若々しさなのです。特に2幕冒頭のアリアが勢いがあっていい。しかもこの時代には比較的平気でカットされていたカバレッタも、繰返しこそありませんが健在且つお見事な歌唱。最後の高音は痺れる出来栄えです。マゼールはいかにも曲者っぽいですが緩急のついた指揮で個人的には好き。ローレンガーはヴィブラートがやや気にはなるものの熱演だと思います。凛と張った音色もヴィオレッタの強さを感じさせます。ただ、後半は芝居し過ぎかも。FDは流石に巧過ぎるぐらいですがこの役に合ってるかと言うと、どうなんでしょうかね^^;

・ガブリエーレ・アドルノ(G.F.F.ヴェルディ『シモン・ボッカネグラ』)
ショルティ指揮/ヌッチ、ブルチュラーゼ、テ=カナワ、コーニ、コロンバーラ共演/ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団/1988年録音
>ややこじんまりとした感じはなくもありませんが、すっきりと整った演奏だと思います。ここでのアラガルは脇に回った役どころではあるものの、その短い登場時間でもしっかりと聴く者の印象に残る歌唱を繰り広げています。アリアを筆頭に怒りの表現がいいです。ここでは普段感じられる若わかしさや情熱以上に、怒りと葛藤で血が滾っている感じが非常によく出ています。彼の声の英雄然とした響きがここでもいい感じで主張していて、存在感の薄い割にアメーリアに愛されたりシモンに後を譲られるこの役の説得力を増しています。ショルティはこういう歴史絵巻みたいな演目はあっているように思います。ヌッチは若いころのハリのある声での力演でお見事ですが、後年の超名演の映像を知ってしまうとやや喰い足りないかもしれません。ブルチュラーゼは悲哀こそあまり感じませんが彼のような巨大な声で歌われると異様な役柄が引き立つ感じ。コーニはいい声ですが踏み込みがもうひとつ。テ=カナワは、まあぶち壊しにしてないだけいいんじゃないかという気もしないではないです。

・マントヴァ公爵(G.F.F.ヴェルディ『リゴレット』)
パタネ指揮/カプッチッリ、グリエルミ、アリエ、フォイアーニ共演/ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団/1970年録音
>彼のマントヴァ公はスタジオ盤もありますが、ガルデッリの指揮がちょっとたるいのと全体にアラガルが燃焼していない感じの歌唱なので、手に入りやすくはないですがむしろこちらを推したい。オケがかなり鳴っていて歌手がやや遠めですが、若さと勢いのある公爵ぶりで、潤いと熱気のある声が響いてきます。また、何処がとは言えないのですが絶妙ないやらしさがあるのもまたGood!このあたりプレイボーイとして鳴らしたことと浅からぬ関係があるような気もしますね(^^)共演ではグリエルミが肝腎なところで外したり不調だったり、鳴過ぎのオケのせいでアリエやフォイアーニが聴こえづらかったりしますが(アリエのスパラフチレはこれだけなのに勿体ない!!)、カプッチッリのリゴレットがとにかく素晴らしい!!彼がこの役に合っているかは取りあえず措くとして、この熱演は必聴です!

・ジェンナーロ(G.ドニゼッティ『ルクレツィア・ボルジア』)
ボニング指揮/サザランド、ホーン、ヴィクセル、デ=パルマ、ヴァン=アラン、ザッカリア共演/ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団&ロンドン・オペラ合唱団/1961年録音
>画竜点睛を欠く感があったとしても、これも名盤でしょう。同じ西国の先輩クラウスもこの作品で録音を遺しています。いずれも好感度の高い青年を颯爽と演じた素晴らしい歌唱ですが、品格ある佇まいのクラウスと内に熱いものを宿したアラガルで藝風の違いがはっきりと顕れていて、聴き比べると興味深いです。ジェンナーロは伊もののテノール役の中ではかなりまともでカッコいい役ですが、アラガルの血気盛んで力強い役作りがぴたりと来ています。また、ここでは珍しい追加アリアも歌っていてこれも嬉しいところ。この音盤以外ではフローレスがアリア集に入れていますが、この歌については彼だとやや軽過ぎます。フローレスのCDでつまらない曲だと思われている方はここでのアラガルを是非聴いていただきたいですね。堂々たる歌唱を繰り広げるサザランド、圧倒的超絶技巧のホーンに脇の人たちまで揃っているのに、どうしてアルフォンソをギャウロフにして呉れなかったのか。。。サザランドとギャウロフがあの2重唱やったら絶対面白かったと思うのに。。。よりによって(以下略)

・フェルナンド(G.ドニゼッティ『ラ=ファヴォリータ』)
グラチス指揮/コッソット、コルツァーニ、ヴィンコ共演/トリノ王立歌劇場管弦楽団&合唱団/1968年録音
>派手にカットは入っていますが、メンバーがよくみんなのっているので結構楽しめる音盤です。アラガルは絶好調と言っていいでしょう。冒頭のカヴァティーナから清潔感のある歌声で嬉しくなります。続く重唱も結構ばさばさ切られてはいるものの、渋いながら輝きのあるヴィンコとのコントラストが気持ちいいです。またコッソットともどもキレッキレの歌唱を繰り広げて呉れるので、その2人の重唱も◎。とは言え歌唱的には最終幕のアリアがスタイリッシュに決まっていてベストでしょう。ここでの高貴で格調高い歌い口は誠にお見事!万雷の拍手も肯ける名唱です。先述のコッソットとヴィンコももちろんですが、あまり録音のないコルツァーニの歌唱を楽しめるのも美味しいところです。

・ジェラルド(G.ドニゼッティ『カテリーナ・コルナーロ』)
チラーリオ指揮/ゲンジェル、ブルゾン、クラバッシ共演/聖カルロ・ナポリ劇場管弦楽団&合唱団/1972年録音
>再びマイナーなドニゼッティ作品(笑)恐らくこれもかなりのカットが入っていると思われ、作品のほとんどがカテリーナとジェラルドの場面になっています(あらすじ的にはここまで絡むのかはよくわからないのだけども^^;)とは言えここでのアラガルとゲンジェル、いずれもドニゼッティを得意とした、録音のあまり無い名歌手の珍しい演目での競演であり、尚且つ2人とも絶好調と言うことで、かなり楽しめます。ドニゼッティにしては(や、伊ものにしてはか笑)珍しくテノールがウジウジした役ではなくさっぱりとした男らしい好漢なのですが、アラガルのヒロイックでカラリとした口跡が役に合っているように思います。海賊版の女王ゲンジェルも真価を発揮していますし、若き日のブルゾンも決まっていますが、中でも脇を固めるクラバッシの辛口の悪役ぶりがカッコ良くて印象に残ります。聴いて損のない音源かと!

・ロメオ(V.ベッリーニ『カプレーティとモンテッキ』)
アバド指揮/スコット、パヴァロッティ、フェリン、モナケージ共演/ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団/1968年録音
>これ、凄くいい演奏なんで敬遠しないで是非聴いていただきたいです。かく言う僕自身が実は敬遠していた質で、聴いてみて反省した次第で…^^;本来メゾで歌われるロメオをアラガルが歌っており、現代では聴かれない古臭い演奏なんだろうと邪推していたのですが、今回彼を記事にするに当たってYoutubeで視聴してこりゃいかんと慌てて手に入れた次第(考えてみたら指揮が若き日のアバドだしそんなに古臭い訳ぁないんだな笑)。ここでの彼は声量的にはパヴァちゃんに一歩譲っている感は否めないのですが、そのスタイリッシュで品格ある口跡で美しい歌を紡ぎ出し、パートの違いを忘れさせる完成度の高いパフォーマンス。若さが滴るような瑞々しい声に加えて、彼一流の中低音で特に感じられる剛毅さが、ちょっと意外なぐらいロメオにハマっています。端整な歌い口はまさしくベル・カント!更にここでは同世代のライヴァルであるパヴァロッティとの重唱と言うとんでもない御馳走が!同じ声区且つ同じような声質、レパートリーの2人の名手が、共に最もその魅力が出る演目で重唱を残しているというのは、大袈裟な言い方ではありますが殆ど奇跡だと思います笑。スコットがまたジュリエッタにはやや声が強すぎる気もしなくもないのですが、そんなのふっとぶ強烈な歌!毎度絶好調の彼女の高音のppの緊張感には頭が下がります。アバドのベッリーニは意外にもこの演目しか残されていませんが、伊ものを良く心得た溌溂とした指揮ぶり、出番は少ないもののフェリンとモナケージも渋く決めていて◎。
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新・アンキロサウルス 決定稿

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新・アンキロサウルス
Ankylosaurus magniventris
New edition

「新・アンキロサウルス・改」っていうタイトルも考えたんだけど、あまりにもダサくて最早ラーメンズのネタっぽいのでやめたww

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先日のアンキロサウルスをいじってエドモントニアという別の恐竜を作ろうとしていたら、指が作れることを発見!(エドモントニアはまた追って作ります^^)これをアンキロでも応用できるかな?とやってみたらできちゃいました(笑)
アンキロ自体の前足や後足がどれだけでているのかは寡聞にして知らないのですが、エウオプロケファルス何かをみると前4本/後3本なのでそれを踏襲しています。

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若干前肢が短くなったので、前からのフォルムも少しいじっています。
もう少し肢が伸びればとも思うのですが、この仲間の車高の低さを考えるとこれぐらいの方がいいのかな?

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前肢をいじるに当たって上半身の鎧も少し変えています。

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後肢は指をつけたことで少し紙の余力が減ってしまい、少しおしりのぷりっとかんが減ってしまいました^^;
とは言え許容できる範囲ではあるかな。もう少しいじれたらいじりたい(決定稿とか書いてあるけどw)

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上からのルックスはそこまで変わってないかな。
ただ、腰のあたりの鎧については少し手を入れて、棘が大きくなるようにしました♪

お気に入りに更に手を入れられて、朝からにまにましていますw
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荒ぶるバロサウルス

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荒ぶるバロサウルス
Barosaurus lentus
A scene of American Museum of Natural History

折り紙やります、と言っても私はどちらかと言うと引籠って自分の作品を作ってばかりだったので、その方面の知人は少なかったのですが、このごろtwitterで折り紙をやられる方からのフォローがかなり増えていて、しばしばいろいろお話させてもらったりしています。ガラパゴス的と言いますか、鳥なき里の蝙蝠的に創作していた身からするとお恥ずかしいばかりなのですが、折角のご縁ですのでありがたく…と思っています。

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さてそんな方達とのやり取りの中でバロサウルスの話題が出ました。
結構有名な恐竜ではあるのですが、折り紙となったときにディプロドクスとどれだけ区別をつけられるのか問題と言うのがどうしても出てきてしまう種類で、正攻法で言ったら頸と尾の長さの違いぐらいしかなくてですね^^;そりゃ2つ並べりゃどっちがどっちとかって話もできますが、単体で出たら恐らく100人中125人はディプロドクスと言うに相違ないでしょう。

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ならば有名標本をモチーフにしてしまえ!というのが本作。
米国自然史博物館を象徴するエントランスの全身骨格がモデルです。子供を守るために後肢で立ち上がり、アロサウルスを威嚇するダイナミックな一場面が描かれています。twitter古生物クラスタの間では「荒ぶるバロサウルス」として親しまれています^^
まさにジュラ紀の一場面が目の前に広がるような迫真の展示ではあるのですが、実際にはこの復元は「恐竜って実はこんなに身軽に動けたんやあ!」という考え方が学会を席巻していたころになされたものであり、バロサウルスほどの大きな恐竜がこのように立ち上がることは難しいと現在はされているようです。また、この種に関しては子育ても?だとか。まあ変わって行くのが古生物学ですから、再び何かしらの揺り戻しはあるかもしれませんが^^

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仔バロ。思ったよりおっきくなっちゃいました^^;そして折角作ったけど冒頭の写真には入りきらず見きれorz
こいつもいまはここまで頸は擡げないように思います。

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バロサウルスの子供を狙うアロサウルスも(何だか日本語にするとややこしいですが、綴りはBarosaurusとAllosaurusなのでだいぶ違います)
アロサウルスについては旧作からあまりいじっていませんが、こちらも尾を上げた躍動感ある姿勢で流石に作品だけでは立たないので、下の布を曲げて上半身を支えています^^;
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"Saichania"

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サイカニアと呼ばれた曲竜
"Saichania chulsanensis"

アンキロサウルスを作ったあたりで、ちょっとサイカニアの話題も出たので作ってみました^^
アンキロの時に1篇64等分とか暫くやらんとか言っていたのに、今度は1辺80等分まで出てきましたw細かい作業は得意じゃないので、正直かなり疲れたwww

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とは言え、サイカニアとして最も有名だった標本は頭はサイカニアだけど下顎から下はなんだかよくわからない別の曲竜だということになっているので(詳しくはこちら)、どうしようかなと思ったのも事実。
でも、サイカニアと言えば一般的なイメージではあの全身骨格になるので、ここはひとつあの全身骨格を念頭に置いて作ってしまえ!ということで^^
なので頭大きめ、前肢短めで作ってみました。

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側面。前半身の鎧は首のリングなども派手なようなので意識しました。
脇の鎧はもう少し派手できれば良かったな。

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後方。腰周りや尾の鎧はアンキロよりも派手目につけてあります。

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上から。こっちの方が腰や尾はわかりやすいかな?

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一応アンキロさんとの比較も。頭の形の違いや装甲の差が伝わりますでしょうか。
そんなつもりなかったんだけどなんか2つ並べるとお芋のお菓子みたいだけどもwww
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フトアゴヒゲトカゲ

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フトアゴヒゲトカゲ
Pogona vitticeps

以前からお友達づきあいをしているツク之助さんに、是非にといわれていたテーマ。思っていた以上にディティールまで決まった作品になって結構気に入っています^^

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先日アンキロサウルスを作った時にこいつをうまいこといじればいろいろ作れるなあと思っていて、試しにセンザンコウを作っていたのです。ところがなんだかうまく纏まらないなあといじっているうちにどんどんフトアゴに見えてきちゃったんで、それなら折角だしやってみようと。

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言ってもそんなに現生爬虫類に詳しい訳でもないので、google大先生で資料を集めつつ。
手足の分の紙が結構できてしまったので、指も作りました。思った以上に悪戦苦闘しましたが^^;

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最終的に作ったものにツクさんからコメントをいただき、背中を直しました。

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また、花影抄での作品展で、お友達の守亜さんにも萌えポイントを教えてもらいました!こいつらはエリマキトカゲに近いのだそうで、襟のちょっと小っちゃい版みたいなのが首肩回りについているとのこと!ということで、それも再現を試みています^^
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新・Ankylosaurus

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新・アンキロサウルス
Ankylosaurus magniventris
New edition

先日作ったアンキロサウルス、全体のフォルムやトゲトゲは悪くないものの、背中が割れていたり上半身の鎧に無理があったりで不満もなくはなく、なんかいい手がないかなあと思っていた矢先、新たな方針を思いついたので作ってみたもの。
前作とは全く違うアプローチなので、「改」ではなく「新」としてみました^^

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もうひたすら鎧のディティールですが、これを積み上げてアンキロらしさを出せないかという発想です。最大で1辺64等分は、自分が創作した中では一番の細かさ。めんどくさがりの自分は今後もあまりやらなさそう^^;
とは言うものの、彼らの鎧も全身ワンパターンではなく、上半身と胴体、そして尾の方では形状が異なっており、受ける印象がかなり異なるので、そこの折り分けは狙いました。旧作曲竜の時点では殆ど捨象していた細かな装甲をしっかり折り出すことができました。

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尾の棘はもう少しきっちり出せればよかったのですが、現時点ではこれが精一杯。このあたりまだ改良の余地もあります。
とはいえ如何にも武器にしていそうなゴツイ棍棒が作れたのは嬉しい^^あとはこのおしりのプリっとした感じが出せたのも結構気に入っています。

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全体に後半身の方が高いバランスのイメージです。
前後肢ともそんなに紙が割けなかったので、じつは薄っぺらなんですが、膨らみをもたせることで重厚感のある雰囲気になるよう狙っています。(しっぽかけちゃってるね、この写真^^;)

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背面からはこんな感じ。前作のような割れもありません。
この方針で他の爬虫類やセンザンコウを作ることもできるかも。

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顔のパーツは揃っているのですが、結構カッコ良く纏めるのに苦心しました^^;
当初は2対の角がしっかり作れればそれっぽいかなと思っていたのですが、最終的に鼻の穴まで作れたのは良かった!

曲竜に限らず作品全体を見回しても、今回の作品はこれまで作ってきたものの中で、技巧的にも造形的にも最高のものができたように思っています。もちろんこれからまた改訂を加えたり、これをもとに別の作品を作ったりもするでしょうが、今の自分のへっぽこな技量をすべて傾けた作品が作れて、本当に幸せな気持ちです。
また、頑張ろう!
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