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Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

Phytosauria

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フィトサウルス類
Phytosauria

ふたたびかなり間が空きましたが久々に紙をいじりました。
去年のスピノサウルスを折ってから1年強経って、同じ水辺のワニに似た生き物ながら世間的な知名度はほとんどないものに。

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ワニとかなり似ている、というかこれを見せたら十中八九ワニと言われるでしょうね。実際ワニと似たような生活をしていたと考えられており、いわゆる収斂進化の一つの例だろうと言ってよいと思います。
恐竜が誕生した時代である三畳紀に繁栄したものの、その後全て絶滅しました。

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「ワニと似ている」という情報が先行しがちな彼らですが、実際に彼らの頭蓋骨を較べてみると結構違う顔をしています。一番よく言われるのは鼻孔の位置で、ワニのように先端にではなくて目のすぐ前にありまして、ここでもその表現は試みています。また割と平たい顔をしているワニに対して、彼らはどちらかというと上下に高くて厚みがないイメージ(それこそスピノサウルスの方が近い顔をしていると感じます)なので、その辺りも狙いました。

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体の方も確かに全体のプロポーションはかなりワニなのですが、個別に見ていくと尻尾の突起が高かったり指の本数が違ったり異なる点も多いです(まあ別の生き物ですからね^^;)
ということで以前に作ったガヴィアルなどのワニと、一見似た印象だけれどもよく見ると結構違うという造形を目指しています。

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このグループというと看板にかかっている「フィトサウルス」というイメージが強いのですが、彼らそのものの化石は思いのほか見つかっていないようです(古生物あるある)。今回これを仕上げるにあたっては以前日本で展示されたレドンダサウルスの全身骨格や、シュトゥットガルト等で見たこのグループの生き物の化石を参考にしましたが、どの属・どの種と名指しするのは難しいので「類」をつけてお茶を濁しています。
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