Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

かはくの展示から~第22回/イネ~

このblogは国立科学博物館の公式見解ではなくファンの個人ページですので、その点についてはご留意ください。

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イネ
Oryza sativa
(日本館2階北翼)
130720_1651~02

今回はみなさんお馴染みのものの展示を^^と言っても、観てみると結構知らないことだらけなもんなんですよ(笑)

いまでこそ米処と言えば新潟だったり東北だったりと、寒そうな地域のイメージがありますがイネは元来熱帯性の植物です。現在のように日本の、しかも亜寒帯でまで育てられるようになるまでには、大変な品種改良の歴史があるのです。
上記の写真は亀の尾と呼ばれ、現在の主力品種を辿っていくとこの品種に辿りつきます。この品種は寒さに強く味も良かったため、明治期に東北で広く作られたのだそうです。ただ、いもち病という病気に弱かったため、日本で初めて他の品種との交配が行われることになります。こうしてできた冷害にもいもち病にも強い品種が陸羽132号で、これは四半世紀に亘り東北の作付面積1位を保ちました。

130720_1651~01

寒い地方でのイネの品種改良に於いて重要視されたのは、草本自体の背丈を低くすることです。
背丈が高くなるということは、それだけ草本そのものの成長に栄養が使われてしまうということです。米を育てるヒトとしては草本の背が伸びることよりも中身のしっかり入った実がつくことの方が大事なので、背の低いものが喜ばれるのです。

ここにはいろいろな品種のイネを並べてあります。
みなさんご存知の品種もあります。どうぞ現地で較べてみてください^^

130720_1652~01

もうひとつ、東北でのイネの栽培にあたって大事になってくるのが、成長が早いことです。
成長に時間がかかると、亜寒帯の短い夏の間にイネが育ちきらず、十分な収穫が得られません。上の写真は北海道の現在の有力品種であるきらら397とササニシキとコシヒカリを併せて育て、きららが刈入れ時になった時の残り2品種を展示したもの。向かって左側のササニシキは未熟、右側のコシヒカリに至ってはまだ穂が出たばかりです。同じイネでもこれだけ発育が違うのです。

このフロアには他にも品種改良の話題が盛りだくさんです。
いずれも身近な生き物ばかりですが、なかなか面白いので、是非いらっしゃっていただければ^^

<参考>
・稲――品種改良の系譜/菅洋/法政大学出版局/1998
・独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構Webサイト
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