Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

かはくの展示から・恐竜展特別編~第15回/ピナコサウルス

このblogは国立科学博物館の公式見解ではなくファンの個人ページですので、その点についてはご留意ください。

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ピナコサウルス
Pinacosaurus grangeri
特別展

140110_1855~01


組み立てられた骨格こそないものの、今回の特別展の中でもとりわけ良質な実物標本がたくさん来ている恐竜のひとつで、アジアを代表する曲竜です。
これを紹介せずにどれを紹介するんじゃ!と意気込んで記事を書こうとしたら、書こうとした内容は大体以前エウオプロケファルスの回で書いてしまっていたのでした^^;と言う訳で彼らの鎧の話については、是非参照してください!この記事で掲載されている研究は、まさに彼らを使ってなされたものなのですから。

蒙国が化石産出地として特異的な点として言えるのは、保存状態が極めて良いという点だけではなく繋がって発見されているということ、それも運が良ければ全身揃っているということです。上の写真についても、どちらもほぼ全身が繋がった個体が入っています。こういったかたちで化石が残ることは通常考えられない非常に幸運なことであり、研究資料として極めて価値の高いものです。何故なら、仮に全部の骨が見つかったとしても、それがバラバラでは生きていたときの骨のつながりがわからないからです。

よくガイド・ツアーでこんな質問をします。
「フライド・チキンや焼き魚を食べて、骨が残ります。これを、生きていたときと同じように組み立てられる人はいますか?」
想像に難くないことだと思いますが、大方の答えはNoです。但し、このblogをご覧になっている方の中にも出来る方は多分居て、それは解剖を勉強していて生きていたときの姿をご存じだからです。
さて恐竜は?誰も生きていたときの姿を知りません。これは恐竜に限らず古生物全般に言えることで、だからこそ繋がって見つかるということが、非常に重要なのです。

140110_1855~02

この恐竜、曲竜のなかでは比較的小さいイメージの恐竜なんですが、この標本はめちゃくちゃ巨大ですwwwこの写真に写っている部分は仰向けになっている足腰のみです(手のように見えている部分が足の裏)が、全体あったらかなり大きかっただろうということが伺えます。これは是非実物をご覧になってください!

先ほどの写真もそうですが、大きな木箱に入っています。これは蒙国の化石は保存状態は極めていいのですが、強度的には非常に脆いため、周りの地層ごと引っ剥がして持ってくるからです。会場に映像がありますんで、こちらも是非ご覧になってください。大仕事です笑。
化石は地面に近い方から風化していくため、持ってきた箱はひっくり返して底の面から掘り出していきます。このため、上にあげた写真はすべて埋まっていた状態と天地逆さまの状態で展示されています。つまり、死んだときにはうずくまった状態だったということですね^^

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保存状態もそうですが掘り出す技術に神憑り的なものを感じる頭の骨ふたつ。殆ど狂気の沙汰ですww
どちらも子どもですが上の写真は上下ひっくり返して口の中から頭の骨を観られるようにしています。おっそろしく繊細な骨の繋がりがわかります。
下の写真は首から繋がった状態で保存が素晴らしく、大阪で展示していたときにはきしわだの博物館のみなさんが「接吻すると甦る 眠り姫」と言っていたのも肯けます(笑)

140110_1929~01

これはピナコサウルスではないとのことですが、しっぽについていたハンマー。
これがまたべらぼうに巨大で、ハンマーの部分の横差渡し1mぐらいあるでしょうか。大人の方でも座れそうな、とんでもないサイズです。上述した以前の記事でも書いたように二次性徴的なものとして、成体になったあと徐々に大きくなっていったのだとするなら「さぞかし名のある山の神」だったに相違ないでしょう。
尾の部分は腱でガチガチに固定されていますが、横から見ると芯の部分と言える尾の骨を確認することもできます。

<参考>
・「大恐竜展 ゴビ砂漠の脅威」図録/国立科学博物館/2013
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