Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

妙歯海龍図

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妙歯海龍図
Myôshikairyû-zu (Atopodentatus unicus)

再び古生物の作品で、中国の三畳紀の地層から発見されたアトポデンタトゥス。
またしても中国語表記がわからなかったので(中国産なのに……)、妙歯海龍という名称は私の創作です^^;学名アトポデンタトゥスというのはラテン語で「一風変わった歯」ぐらいの意味あいになるのだそう。
尤も、その顔は「一風変わった」どころではなくて、古今東西およそ人類が遭遇した生き物の中でも最もケッタイな代物だと思います。

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実物の写真や復元図は専門書やネット検索にお任せしますが、種名のとおり実に「ユニーク」なご面相です。極端に曲がった上顎は二股に分かれ、内側にも外側にも細かい歯がびっしりと生えています。下顎は割れてこそいませんが、その上顎を受ける形で歪んでおり、こちらも同じように細かい歯がたくさん並んでいます。かなり珍妙ですが、しっかり化石が出ているので間違いなくこういうかたちはしています^^;
Homo sapiens目線の意見を敢えて言わせていただくと、「お前さん、どうしてそんな顔になってしまったんだい?」

細かい歯がびっしりというところで想像のついた方もいらっしゃるかと思いますが、濾過食だった可能性が指摘されています。即ち海底の泥を漁り、この奇妙な口を笊のように使って獲物を濾して捕えたのではないかというのです。

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で、どうしてもそのヘンテコリンな顔に注目が集まって、復元図なども勢い顔を大きく描いているものが多いのですが、骨格の写真なんかを見るとプロポーション的にはかなり小顔なんですよね。気持ち的には顔を作り込みたくなっちゃうんだけど、あんまり懲りすぎると全体のバランスがおかしくなってしまう。
首長竜に近い生き物で、どうやら泳いでいたらしいとなると身体はつるっと作りたいですし、そうなると余計なんかアンバランスになりかねないという……結構悩んだところです。

最初は僕もよっぽどその「一風変わった歯」を折り出せないかと思ったのですが、最終的には辞めました。サイズ感を考えるとあの細かい歯がいちいち見えることはないだろうし、いくら爬虫類でも骨見たイメージで思うほど生きているときに歯は露出していないだろうと考えたからです。
もちろん、やろうと思ってできたかって言うと私の実力ではかなり厳しいものがありそうですがw

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紙は城西大学の大石化石ギャラリーで販売されていた化石折り紙を使用しました。多少癖はあるものの、折りやすかったかな。むしろ接着剤との相性が悪くて苦労しましたが^^;接着剤との相性は土台の和紙ともあんまり宜しくなかったのでこちらも難儀しました。
全体に整ってはいるけど、もっと遊んだほうが良かったかなという気もしています。

<参考文献>
・『三畳紀の生物』/土屋健著/群馬県立自然史博物館監修/技術評論社/2015年
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