Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

かはくの展示から~第5回/川下コレクション~

このblogは国立科学博物館の公式見解ではなくファンの個人ページですので、その点についてはご留意ください。

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川下コレクション
Kawashita's ammonites collection
(日本館3階北翼)
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かはくの常設展3大コレクションと呼ばれているもののひとつです。
残り2つがなんなのかは、また後日追ってご紹介しましょう。

まずは簡単にアンモナイトとは何ぞやというところからいくと、貝のような殻を持つイカやタコの仲間です。
というと現生のオウムガイを思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、両者は別物です。だから、オウムガイをアンモナイトの生き残りと言うのは間違い、ということになります。このあたり本当は細かくご紹介したいところでもありますが、煩雑になるのでここでは割愛。
アンモナイトについていえばかなりさまざまなバリエーションの貝殻が見つかっていますが、実は殻を除くと顎器(世にいうカラストンビ)や歯舌のような食餌器官程度しか発見されていないため、軟体部分についてはわかっていないことだらけです。単に顔かたちがわからないというようなレベルの問題ではなく、脚が何本あったかとかそういうごくごく基本的なレベルのことから謎だらけ、というのが現状。意外と近くて遠い古生物です。

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このコレクションは川下由太郎氏によって集められ、かはくに寄贈されたもの。
川下氏の本職は北海道の炭鉱マンで、特段自身は専門的な教育を受けたという訳ではない、所謂アマチュアの愛好家でした。収集した人物が専門の教育を受けた研究者ではないという点は3大コレクションのすべてに当てはまることで、これは学術的研究や資料収集のなかでもアマチュアの存在と言うものが決して小さくない役割を果たしていることを、或る面象徴していると言って良いのかもしれません。
ここのキャプションでは、川下氏の文章からの引用もある興味深い内容なので、ここに来たら是非読んでみてください^^

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コレクションのひとつ、有名な異常巻アンモナイトのニッポニテス(Nipponites mirabilis)。これについてはまたどこかで詳しく触れてみたいと思います。
プレートの右下に<川下由太郎コレクション>とありますが、これがついているものが川下コレクションのもの。この展示室には川下コレクション以外にも何名かの方のコレクションがあり、それらはいずれも同じようにここに明記してあります。

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素人目には巨大なものの方が気になるところではあるのですが、アンモナイトの商業的な価値を決めるのは、実はこの複雑な網目のような模様、縫合線です。縫合線とは殻の中の壁と殻の外面から見た外見の部分を繋ぐ部分で、そもそもアンモナイトはオウムガイに較べると断然複雑な縫合線を持っています。
アンモナイトの化石の中では、この縫合線が複雑なというよりは綺麗に出ている(の方が正解のようですね。11/3追記)ものの方が、価値が高いとされているそうです。

<参考>
東大古生物学 ――130年の軌跡――/佐々木猛智・伊藤泰弘 編/山田昭順 写真撮影/東京大学総合研究博物館/2012
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