Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

かはくの展示から~第6回/マッコウクジラ~

このblogは国立科学博物館の公式見解ではなくファンの個人ページですので、その点についてはご留意ください。

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マッコウクジラ
Physeter macrocephalus
(地球館1階)
121109_1843~01
系統広場の脇に吊られている、地球館1階の目玉の一つです。
骨からはちょっと想像がつきませんが、生きているときには四角くて巨大な頭を持っています。
そう、クジラと言ったときに多くの人が連想する、あのクジラです(笑)
生体で頭が四角いのはこの頭蓋骨の上に油の塊が入っているからです。
ハクジラ一般に言えることではありますが、基本的に視力は大変悪く、嗅覚に至っては殆どありません。それを補うために大変優れた聴覚を持っています。頭の骨の上に乗っている油の塊から超音波を出すこともできますし、逆に超音波を拾うこともできます。
ただ、それにしてもマッコウクジラは巨大な油の塊を持っているので、それがいったい何に使われているのかは、論争の的になっています。かつては潜水や浮遊の役に立てている(彼らは最大で2時間程度も浸水する能力があります)などとも言われましたが、近縁の化石種が恐らく浅海性だったと思われることなどから今は流行っていませんね。超音波を出すのと同じ要領で衝撃波を出すことができる、なんていう説もあります。

121109_1843~02
手前にはアジアゾウの全身骨格もあるので、海の生き物と陸の生き物の骨を較べることもできます。
この較べる、と言うことはとても大事です。生き物の解剖を知り、どこが同じでどこが違うのかを較べて、理解することは形態学の基本であります。
この写真では両者の前肢を写してみました。随分違う形に見えますが、よく見るとパーツの数なんかはそんなに違いません。是非近くで見て、較べてください。

121109_1844~02
前肢に対して何とも小さな後肢で、泳ぐのには不要なので退化したなんて言われますが、実は彼らこれ生殖器支えるのに使っています。
「進化」は合目的的に語られがちな概念ですが、実はなかなかどうしてそうでもありません。

121109_1844~01
この骨格の下は歩くことができます。是非、実際歩いてその大きさを体感してください!

<参考>
完璧版 クジラとイルカの図鑑 オールカラー世界のすべての鯨類/マーク・カーワディン著/前畑政善日本語版監修/日本ヴォーグ社/2003(第4刷)
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