Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

かはくの展示から~第7回/ヤクスギ~

このblogは国立科学博物館の公式見解ではなくファンの個人ページですので、その点についてはご留意ください。

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ヤクスギ
Cryptomeria japonica
(日本館3階南翼)
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実はあまり知られていないかもしれませんが、日本館には見学順路があります。まずは3階に上がり南翼、鉱物室、北翼、2階南翼、北翼、1階南翼と見ていくことで、ひとつのストーリーとしてみることができるようになっているのです。
そのストーリーの1番最初、3階南翼の入り口に置かれているのがこのヤクスギの切り株です。ヤクスギはいまでは保護の対象になっており、伐ることはできません。こうした展示があるのは、かはくがそうした規制のできる前から存在する、ある程度古い博物館であるということの証左でもあります。

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この「ヤクスギ」、スギの中の1つの種だと思っている方も結構いらっしゃるかと思うのですが、実は違います。
学名を見るとCryptomeria japonicaとありますが、これは日本に普通に自生しているスギの学名。つまり、ヤクスギと言うのはスギの種類ではないのです。ざっくりと言ってしまえばヤクスギは屋久島の標高500m以上のところに自生しているスギ、より狭義にはその中でも樹齢1,000年を超えるものを言います。
この標高500mと言うのが実は面白いところでもあります。

みなさん、スギのような針葉樹が生えていると言えばどんな風景を想像されるでしょう?
例えば白神山地のような風景を思い出す方もいらっしゃるかもしれませんし、秋田杉なんてものもある。モミなんかを思いつかれた方がいれば、おそらくクリスマスツリーを思い浮かべているでしょう。
共通しているのは何か。寒いところです。
基本的にスギなんていうものは寒い地方のものなんですね。じゃあ屋久島は?というと、ご存じのとおり鹿児島県の南にあります。普通に考えたら、屋久島に杉なんてものが生えている筈がない。ところが実際には生えているのは、その標高差がミソになっているのです。屋久島は小さい島ではありますが大変な標高差があるため、日本の気候帯すべてが含まれます。スギが生えているのは、屋久島の中の亜寒帯ですから、生えていても全然おかしくない訳です。

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ちなみに日本館のヤクスギは樹齢1,600年以上。
芽が出たのは古墳時代ごろ!だそうです。

<参考>
国立科学博物館日本館3階南翼キャプション
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