Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

かはくの展示から~第11回/日本のキノコ~

このblogは国立科学博物館の公式見解ではなくファンの個人ページですので、その点についてはご留意ください。

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日本のキノコ
Japanese Mushrooms
(日本館3階南翼)
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3階南翼は日本館のイントロダクションとして、日本の生物や地学のバックグラウンドとなるところを紹介している展示です。今回ご紹介するのは、そのうち日本のキノコ(というか菌類と言った方がいいのかもしれない)を特集した展示です。
ここでは誰でも知っている非常にスタンダードなキノコのうち、日本に昔からある種類を展示しています。シイタケ、マツタケ、ホンシメジ、マイタケ、ナメコとまるで八百屋さん(笑)
八百屋さんで売っていて野菜として扱われていることからもわかるとおり、キノコは「植物」と思われがちです。実際、かはくでもキノコの研究をしているのは植物研究部です。しかし、キノコは「植物」ではなく「菌」であり、これらは界のレベルで全く異なります。(界の説明はこちら
敢えてさっくり言ってしまえば、「菌」と「植物」は「植物」と「動物」と同じぐらい違う、と言うことです。細菌の遺伝子の研究によれば、「菌」の仲間は遺伝的にはむしろ「動物」に近いといいます。

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日本人はキノコ好きの民族だそうで、多くの野生種を食べるだけでなく、栽培にも成功しています。それが原因なのかどうかはわかりませんが、このように種名に日本語が登場している種も少なくありません。展示されているもので言えば、マツタケの種名もmatsutakeだし、ナメコの種名もnamekoです。(種の説明もこちら
日本には5000を超えるキノコがあり、現在名前がついているのは半分にも満たないのだとか。日本語学名がこれからも増える可能性はありますね(笑)

なお、ここで出てきているホンシメジですが、市販されている“ホンシメジ”とは違う種です。“ホンシメジ”として販売されているものはブナシメジという別種で味も香りも大きく異なるそうです。所謂「香り松茸、味占地」というときの占地はもちろんホンシメジ。大変美味だそうですが、非常に稀少な高級茸で、私も食べたことがありません。食べたい…

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同じく「菌」の仲間の代表選手として拡大模型で展示されているのが、これら2つ。要するに、カビの仲間です。
キノコ、実は生物学的にはカビと同じ、というかカビの仲間の一部です。
ですから、ここに一緒にカビが展示されているのは、非常にまとっうなのです。あのマツタケのにおいも化学的に分析してみると、カビのにおいと殆ど同じだとか。
ちなみに左側に展示されているのはアスペルギルス・アワモリ。みなさん大好き、私も大好きなあいつは、彼らが作っています(笑)

与太話ですが、私が学生時代所属していたコースの教授(専門は全然関係ないのにやたらキノコに詳しかった)がしていて笑った話があります。仏語ではキノコはchampinion(シャンピニオン)と言いますが、これはキノコだけでなくキノコを含んだ菌の仲間すべてをさす言葉なのだそうです。当然カビも含まれます。さらには、水虫の原因となる白癬菌も含まれるのです。
彼曰く「キノコを愛し、キノコを食べることを愛する人間としては、キノコも水虫もいっしょというのは…」。
まったくおっしゃる通り。

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メジャーなキノコの中に鎮座ましましている巨大な白い塊はオニフスベと言うキノコ。
かはくの先生でこのキノコが好きな方がいらっしゃるのか、全館見渡しても決して多くないキノコの展示の中に3つもあります(残りは地球館1階&3階)。こいつはこいつで面白いので、またどこかでお話ししたいなと思います^^

<参考>
きのこ博士入門/根田仁著/伊沢正名写真/全国農村教育協会/2006
よくわかるきのこ大図鑑/小宮山勝司著/永岡書店/2012
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