Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

Top, è già fatto! ~メフィストーフェレと契約するファウスト~

Top, è già fatto!
~メフィストーフェレと契約するファウスト~

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古生物だとか動物だとかの作品が、私の折り紙の基本的なレパートリーではありますが、一方で予てより僕の大好きなオペラの場面を折り紙で作ってみたいという思いはありました。
と言って元々の畑が違うので、そうそう簡単にその思いを実現するのは難しく、長いこと保留にしていました。
一念発起して今回作ったのがこの作品です。

主題となっているのはJ.W.v.ゲーテの『ファウスト』を原作としたA.ボーイトのオペラ『メフィストーフェレ』の世界です。
僕自身が今のようにオペラを聴くきっかけになった作品はいくつかあるのですが、そうした中で『メフィストーフェレ』を外す訳にはいきません。ラ=スコーラのファンだった母が買ってきたムーティ盤で圧倒的な存在感を示しているレイミーのメフィストの格好良さに痺れ、セラフィン盤のシエピの美声に酔い、クエスタ盤のネリの怪演も強烈でした。そして決定的だったのがサンツォーニョ盤のギャウロフの圧倒的な歌唱!これを聴いていなかったらいまほどギャウロフの音源を集めていなかっただろうし、そもそもこんなにオペラ漬けではなかったかもしれない。
そういう意味では結構大事にしている作品で、マイナー作品ですがそれなりに音盤は持っています(笑)

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副題にもあるように、これはファウストがメフィストと契約をする場面。
契約書にサインをして陶然とするファウストと、契約書を握り意気揚々とファウストをいざなうメフィスト。いろいろな意味で両者のコントラストを狙っています。
なお、羽ペンと契約書は本体とは別に作っています。

“Top, è già fatto!”とは「さあ、これでできましたぜ!」ぐらいの意味で契約を結んだメフィストが叫ぶ科白。オペラはここから活力に満ちた2重唱に進んでいきます。僕自身は書斎のファウストのアリアからメフィストの自己紹介のアリア、そしてこの契約の重唱のあたりがこの作品で一番好きな部分なので、どうしてもこの場面が作りたかった。エピローグのファウストのロマンツァや、ヴァルプルギスの夜のメフィストフェレスと迷わなかった問えば嘘になりますが(笑)ちなみに、より有名なC.F.グノーの『ファウスト』の契約の場面の重唱も魅力的な音楽です。

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ファウスト。
どちらかと言えばシンプルな立ち姿ですが、これを作るのには時間がかかりました^^;
最初に作ろうと思ったときからテーマとしては4,5年ぐらいあたためて、何度か作って挫折して放り投げ…今回何とかひとつの形にはなりました。そもそも、僕自身はこれまで人物の作品が形になったためしはないので、人物作品第1号。それらしく見えればいいのですが…。

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メフィストーフェレ。
実はこれ、4,5年前の作品です。というかこの作品ができたのでなんとかファウストの情景を作りたくなったというのが本音です。自分の作ったものの中では数少ない、どこに持って行っても大丈夫な作品だと思っています。
本当はゲーテの原作でもボーイトやグノーのオペラの台本でも、最初にファウストのところに登場するメフィストは騎士の姿であって、こんな思いっきり悪魔の姿ではない(そもそもこういう格好の悪魔は格が下の方だったような)のですが、私がインスピレーションを受けたボーイトの音楽と、折り紙作品として作った時の見栄えとでそのままこちらの姿を採用しました。

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