Don Basilio, o il finto Signor

ドン・バジリオ、または偽りの殿様

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凶龍図

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凶龍図
Gyarados

ちょうど1年ほど前に作ったギャラドスを、改めて作品に纏め直してみようと思ったもの。

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前に作ったものから折り方そのものは全く変えていないので、こちらもインサイド・アウトで背びれは全部裏側が出てきてます。裏打ちして違う色が出るようにしてもよかったんだけど、初代のポケモンのドット絵のほぼ単色な感じをオマージュして敢えてそのあたりの細工はしませんでした。
初代のポケモンの画面は当然ゲームボーイなので完全に平面で、その平面性は意識して作りました。

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一方で当然折り紙そのものの持っている厚みはプラスのものとして活かしたくて、特にこいつの場合顔のパーツはそもそもかなり立体的に纏めていることもあり、この立体性と平面性の間でうまく遊べればと思った次第。

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もうちょっといろいろこの路線で遊んでみたいなと思っていますが、次は何になることやら。
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梅菲斯特図 "Ma il reprobo fischia!"

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梅菲斯特図 "Ma il reprobo fischia!"

弄臣図に続き、歌劇の主題によるもの。
A.ボーイトの『メフィストーフェレ』は大好きな作品で、以前にも契約の場を作ってみたことがあります。先日のリゴレットを踏襲したスタイルの中で、改めて表現してみたいと思い、形にしてみました。

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メフィストは以前の作品でも登場した悪魔をベースにしていますが、より人に近い姿に仕上げたいと思い、試行錯誤を重ねました。
口や耳、翼など旧作ではかなり大きくおどろおどろしく作っていた部分を小さくした分、顔つきそのものや手により紙を割いて細かな表情をつけるよう努力しました。くりくりとした髪の毛の表現も試みています。

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このオペラでのメフィストは兎に角口笛を吹く場面がたくさんあるので、どうしても口笛を吹かせたかった!
この手つきを形にするのに一番苦労したかもしれません。

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場面としてはエピローグ、ファウストは救済され、神を讃える天使の合唱のなかで、口笛を吹きながら悪魔が堕ちていくところ。
敗北して消えてゆきながらも、斜に構えて、努めて皮肉に陽気な姿を保とうとする一瞬です。
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弄臣図 "Si, vendetta"

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弄臣図 "Si, vendetta"

久しぶりに折り紙の投稿、G.F.F.ヴェルディの『リゴレット』をテーマにしました。
別の作品を作ろうと思っているうちに偶然人型ができまして、これまで作ってきた日本画的な枠の中でオペラの登場人物を描いてみようという意欲が湧いたものの、途中でいろいろな他のアイディアなど神保町WKでの頭蓋骨シリーズが間に入っているうちに完成が先延ばしになっていたので、どうにか記事にできてほっとしています。

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場面としては2幕の終わり、愛娘を弄ばれて怒りに震えるリゴレットが復讐を誓うところです。
そこまでの娘とのやり取りとかつて自分を呪った伯爵の言葉で、音楽も感情も高まったところで、ふっと静かになって復讐を語りだす……ここから先、怒りの爆発に向かっていく直前の、嵐の前の静けさのようなところを表現できたらと思いました。

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試作をいくつか作った時にはうまくすると自立できることも分かったのですが、この平面の世界に落とし込んだ方がむしろ緊張感がうまく引き出せるように思いました。その目的をより達成し、爆発的な怒りの籠った姿を表現するため、敢えてやや無理のある体勢を取らせています。
個別のパーツとしては、顔の表情以上に手の表情に苦労しました。演劇をやる人が手を大事にするのがよくわかった気がします。

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背景はごちゃごちゃ作りこまず、暗黒の中にぽつんと置くことでリゴレットの孤独を感じさせたいと思いました。

ただ、最近観て感銘を受けたフランス人間国宝展などを思い返すと、もっともっと抽象化させた世界の中でこうしたことを表現できたかもしれない、と感じています。
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開幕5周年!!!

おととい9/26を以てオープンして5年目になりました。

昨年はあまりにも忙しくて4周年記念の記事も書けなかったのですが、今年はそれに比べると落ち着いているので、過ぎてしまったもののまあ節目ということで^^

先日ちょうど近いタイミングで30,000アクセスだったので、単純計算すると毎年6,000アクセスもいただいていることになりまして、こんな場末のblogをこれだけ見ていただいているのは感謝の限りです。

なかなか以前のようなペースで記事を書けませんが、その代わりに1つ1つなるべく丁寧にと思っているところです(過去のを読み返すと結構ひどいしw)

今後ともご愛顧いただければ幸いです。
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オペラなひと♪千夜一夜 ~第百七夜/仏国流実悪~

さて前回は予定を変更してダーラの話をしましたが、ここから数回は最近の人、今歌っている人をご紹介していこうと思っています。

今宵の御仁は近いうちに記事にしたいと考えてきたテノール。

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Robert le Diable

ブライアン・イーメル
(ブライアン・ハイメル、ブライアン・ヒンメル、ブライアン・ヒメル)

(Bryan Hymel)
1979~
Tenor
America

まだ30代後半の若い歌手ですが、10代のときにデビューしているのだそうでキャリアはそれなりのもの。とは言え日本での知名度はまだそこまでではないのか、名前の表記がかなり揺れています(てかヒンメルってこの綴りで読めるのか……?)。それでも個人的には、今聴くことのできるテノールの中では最も注目している人のひとりです。

彼を有名にした演目といえば、なんと言ってもH.ベルリオーズの超大作『トロイ人』のエネーでしょう。英国ROHではヨナス・カウフマンの代役として、その後METではマルチェロ・ジョルダーニの代わりにこの役を歌い、大成功を博しています。特にMETの公演はライヴ・ヴューイングだったこともあり、ひときわ話題になりました。
その成功があったためか彼のレパートリーはちょっと独特で、仏もののドラマティックな役どころに主軸が置かれています。後でオススメ音源のところでもご紹介しますが、彼のファースト・アルバムにはその特徴が良く現れていて、仏ものを取り揃えたアリア集なのにジョゼ(G.ビゼー『カルメン』)もファウスト(C.F.グノー『ファウスト』)もホフマン(J.オッフェンバック『ホフマン物語』)もない!今後録音されることもなさそうな渋い演目も並んでいますがいずれも仏もので馬力のいりそうな代物で、往年のギー・ショーヴェやジルベール・ピーといった人たちを思い起こさせます。

このコーナーに出てきた人ではほんっとうに久々ですが、私自身実演を聴くことが出来ているひとです^^;妻の留学のお蔭で訪れることのできた仏国はパリ・オペラ座でかけられていた『ファウストの劫罰』で、ファウストをBキャストで演じていたのが彼でした(ちなみにその時のAキャストは上述したカウフマンでしたが、僕はカウフマンは大がつくほど嫌いだったので、Bで聴けて良かったです。Bでもメフィストはブリン・ターフェル、マルグレートはソフィー・コッホでしたから十分に贅沢でしたし)。演出もあって100点満点の満足が得られた訳ではなかったのですが、それでも甘みがありながらパワーにも事欠かない彼の魅力を存分に味わうことが出来たのは素晴らしい思い出です。

<ここがすごい!>
20世紀後半は仏もの不遇の時代と言えるでしょう。質・量ともに多くの魅力的な作品があるにも拘らず、『カルメン』、『ファウスト』、『ホフマン物語』、『ウェルテル』、『サムソンとデリラ』あたりを除くと録音も演奏も非常に少なく、マイヤベーアやオーベール、アレヴィ、トマ、ベルリオーズなどは殆ど無視されていたと言っても過言ではないと思います。アラーニャやドゥセはそうした状況を打開して、様々な作品に光を当ててきましたが、彼らと同じように埋もれた名作を発掘していく力と個性が、イーメルにはあるように感じています。

必ずしも演技はうまい方ではなく、ちょっと紋切り型だなあと思わせるような動きを繰り返していることも多いのですが、公演の要所要所で観客をハッとさせると言いますか、惹き込む瞬間を作ることが出来る人です。これはひとつ舞台に立つ人の重要な才能だと思うのですが、これまでに観たいずれの公演や映像でも、粗削りながら彼はそうした瞬間を作ることに成功しています。これからもっと磨かれていく、スター性の萌芽を感じさせるのです。先ほど触れたエネーは映像で観ることが出来ますが、そこで記録されている客席の熱狂の源はそこにあるのではないかと思います。加えてイーメルの得意分野が、CDやDVDの時代においてこれまで注目度の決して高くなかった仏もののドラマティックな役柄にあることも重要なポイントでしょう。彼自身の才能の開花のみならず、仏ものの再発見を先導していく可能性をも見出したくなってしまうのは、私の贔屓目でしょうか。

声の響きそのものは、例えば伊ものを歌う人のような透明感のある輝かしいものではなく、うんと個性的な印象です。どちらかといえばクリーミーでやわらかな耳当たりなのですが、緊張感に富んでいてヒロイックな力強さも兼ね備えていると言いますか。ゲッダがもしうんとパワフルな路線に進んでいたとすればこういう感じになったかもしれません。繊細な色使いという側面こそやや物足りないかもしれませんが、特に高音でのスリリングな迫力という面においては特筆すべきものがあります。

彼が今後どういった方向に進んでいくのか僕自身とても楽しみにしているのですが、こうした個性を考えると例えばジャコモ・マイヤベーアの創造した2つの強力なテノール役、ライデンのジャン(『預言者』)とラウール(『ユグノー教徒』)は是非どこかで全曲を記録に残して欲しいです。また、未だに知る人ぞ知る作品である『ベンヴェヌート・チェッリーニ』(H.ベルリオーズ)や『シギュール』(E.レイエル)の題名役、『ル=シッド』(J.E.F.マスネー)のロドリーグあたりも期待してしまうところ。

<ここは微妙かも(^^;>
一方で彼の独特の声はちょっと締め上げる感じもある音色なので、そこの好き嫌いは出るだろうなと思います(私自身最初に聴いた時にはちょっと抵抗を感じました……)。ヴェルディやロッシーニも仏語で歌われたものしか僕は聴いていませんが、この声のカラーで思いっきりイタリアンな作品だと違和感を覚えるだろうな、という気もします。
上述のとおり演技はうまくないので、そこに重きを置いてしまうとパッとしない印象を持ってしまう方もいるかもしれません(たとえハッとさせる瞬間はあるにしても、です)。

<オススメ録音♪>
・エネー(H.ベルリオーズ『トロイ人』)
パッパーノ指揮/アントナッチ、ウェストブロック、ヒップ、シェラット、カピタヌッチ、ロイド共演/コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団&合唱団/2012年録音
>多少の瑕疵はあってもこの大作を知るのに欠かせない映像と言えるでしょう。カウフマンがキャンセルした穴をイーメルがカバーして大成功を収めた公演の記録です。ウェットながら強烈な力のある彼の声の美点が非常によく出ています。エネー即ちエネアスは希国神話の英雄ではあるものの、この作品の中ではカッサンドラの予言にも気づけないし、ディドーの愛を裏切る卑劣漢でもあります。演技の面では類型的だなあと思う部分もあるのですが、節目節目では例のハッとさせる瞬間を作っており、そこでそうしたこの役の多面性をよく引き出しているように思います。ヒーロー然とし過ぎない、等身大でリアリティのあるキャラクターになっているのです。延々と歌ってきて終幕のアリアであれだけの興奮を惹起できるのも圧巻ですし、「イタリアへ!」という絶叫にも陶然とさせられます。アントナッチもヴェテランらしい安定感があり、知的なアプローチで悲哀を描き出していますし、ウェストブロックも堂々としていていい意味での貫禄を感じさせながら美しく、歌唱もお見事。

・ロベール(G.マイヤベーア『悪魔のロベール』)
オーレン指揮/マイルズ、チョーフィ、ジャンナッタージョ、ドゥフォンテーヌ共演/サレルノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団&サレルノ歌劇場合唱団/2012年録音
>この作品では現在最も手に入りやすい音源ではないかと思いますが、作品を知るのに適した大変質の高い演奏だと思います。上記のエネーもそうですが、彼は英雄的でありつつも爽やかにカッコいいというよりはどこかに陰を感じさせるダークヒーロー的なキャラクターで、よりその本領を発揮するように思います。ここでも悪魔に翻弄されていることもありつつも、そもそもロベール自身の中にも悪魔とつるんでしまうような側面がありそうな、どこか斜に構えた破れかぶれなところを感じさせる歌唱です。マイルズのベルトランが比較的紳士然とした雰囲気を持っているのもあり、果たしてどちらが悪魔的なんだろうかと思わせるような絶妙なバランス。また、ここでも痛快な高音は健在です。共演ではマイルズとチョーフィという技術力のある人たちの主役がやはりお見事。ジャンナッタージョも好むべき穏健さがありますし、ドゥフォンテーヌもいい感じに軽薄で◎

・アルノール(G.ロッシーニ『ギョーム・テル』)
エッティンガー指揮/バイエルン国立歌劇場管弦楽団&合唱団/2014年録音
>これはすみません、youtubeで4幕のアリアしか観ていません。この映像だけ観てもよくわかるのですが、かなり主張の強い演出で、正直なところ全曲手に入れたいかと言われると微妙なのですが、ここでのイーメルのパフォーマンスが凄まじい!!僕が彼に本格的に目をつけたのは、この映像に接したことが直接のきっかけになりました。やわらかさを感じさせつつも力強いボリュームのある彼の声が元来この役に合っているので、歌としてカヴァティーナをかなり聴かせるのですが、本領はカバレッタ。もともとこの部分はカヴァティーナ部分で圧制者ジェスラーに殺された父親を想い、カバレッタではテルを取り返すべく決起する血の気の多い音楽になります。が、イーメルのアルノールは途中で「テルを助ける」という大義はどうでもよくなっている、言い方を変えれば完全に1人の殺戮者に変容しているんです。「テルを救おう!」とあの強靭な声でCをバシバシ決めながら、殆ど無邪気と言ってもいいぐらいに、心の底から楽しそうな笑みを湛える姿の壮絶さに、初めて観たとき総毛立ちました。加えて最後に豪快にハイCを付け加えたところで、普通のテノールなら鳴り響かせるところを途中で切って、不気味な笑い声で終わらせるのです。先ほどからダークヒーローと言っていますが、この役からここまで暗い魅力を放たせるというのは、(たとえ演技指導が入っているにせよ、)イーメルの才能でしょう。是非ご照覧あれ。

・洗礼者ジャン(J.E.F.マスネー『エロディアード』)
・シギュール(E.レイエル『シギュール』)
・アドニラム(C.F.グノー『シバの女王』)
・アンリ(G.F.F.ヴェルディ『シチリアの晩禱』)
ヴィヨーム指揮/プラハ交響楽団/2015年録音
>これらは彼のファースト・アルバム『Héroïque』に収められたもの。上述のとおり仏ものの中でもドラマティックで、しかもあまり日の当たっていない演目に目を向けた画期的な選曲です。正直なところどの曲も見事で、是非まるッと1枚聴いてほしいなと思うのですが、ここまで挙げたものを除いてあえて選ぶとこのあたり、いずれもここまで述べてきたようなダークヒーロー的な彼の魅力とはまた趣を異にしつつ、素晴らしい歌唱です。『エロディアード』の全曲録音はこれまでいくつか聴いてきたのですが、ドミンゴを含めても洗礼者ジャンのアリアでこれだけ聴かせて呉れる録音は他にないのではないかと。情熱的な輝きとストイックな色気に満ちています。シギュールは現在ではほとんど話題になることすらありませんが、仏国のヴァグネリアンだったレイエルが指環で言う『神々の黄昏』にあたるジークフリート伝説をもとに作曲したもの。ロマンティックな優美さとインパクトのある馬力とが高度な次元で融合されており、是非ぜひ全曲を録音してほしいと思います。『シバの女王』はグノーの作品の中で気になっているものの未聴であらすじもほとんどわかっていない状態なのですが、グノーらしい後半に向かって効果的に盛り上がる音楽を高らかに歌い上げていて有無を言わせぬ完成度。アンリは実は仏語歌唱は珍しいのではないかと思いますが(もともと仏語なんですけどね)、ヴェルディらしい血沸き肉躍る熱気は感じさせつつもグラントペラ的な華やかさも感じさせる名唱。『シチリアの晩禱』は仏語全曲盤の映像がある筈なので、手に入れたいなと思っています(笑)
オペラなひと | コメント:2 | トラックバック:0 |
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